“三方よし” という商哲学について - 営業戦略・販売計画 - 専門家プロファイル

遠藤 隆
代表取締役
茨城県
経営コンサルタント

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閲覧数順 2016年12月08日更新

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“三方よし” という商哲学について

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海外ビジネス雑感
商社とは何かと思いをはせるとき、いつも思い浮かぶのが、近江商人、そしてその商哲学です。 
近江商人とは、近江の国(滋賀県)出身の商人を指します。とくに愛知郡、蒲生郡、神崎郡などの琵琶湖東南岸地域の出身者が多かったようです。彼らは天秤棒を担いで、諸国を行商し、中には朱印船貿易をおこなう者や江戸、京都、大阪などに進出して商人として成功をおさめる例もありました。 今日の大企業の中にも江戸時代の近江商人の血筋をひくものが多くあるようです。

子供のころ、(関西方面だけで放映されていたのかもしれませんが)西郷輝彦主演の 『どてらいやつ』 という近江商人を題材にしたドラマを毎週欠かさず見ていたのを思い出します。また、私の祖父(30半ばで逝ったので私自身会ったこともありませんが) が上に記載されている神崎郡の出身で、小学校を上がってすぐ大阪の商社に丁稚奉公に出てある程度出世したとかいう話で、「お前のおじいさんは近江商人だった」と幼いころから聞かされていたので、妙に耳になじみがあります。

近江商人が残した家訓(哲学)として、さまざまな有益な言葉があります。
(詳しくは、滋賀県産業プラザさん主宰のホームページ 『三方よし』 (http://www.shigaplaza.or.jp/sanpou/index.html) に詳しいので、ご興味のある方はご参照いただければと思います。)
私は特にその中でも、 『利真於勤』 と 『三方よし』 という言葉が大好きです。
『利真於勤 (りはつとむるにおいてしんなり)』 は、正しい利益とは何か、それは正しい商行為によって得られた利益である、という意味の、伊藤忠兵衛さん(伊藤忠初代)の座右の銘だそうですが、その正しい商行為とは何か、にかかわってくる言葉が、『三方よし』 という言葉だと思います。
『三方よし』 の三方とは、

1方:売り手 (すなわち自分)
2方:買い手 (すなわちお客様)
3方:世間 (すなわち社会)

この3つがすべてよしとなることが、近江商人が言うところの正しい商行為(商取引)であるということです。売り手よしとは、当然ながら売り手が利益を得られることでしょう。買い手よしとは、今風にいえば顧客満足であり、世間よしとは、社会貢献である、すなわち、三方よしとは、売り手が顧客を満足させ、さらにその商取引が社会的価値をもつものであるとき、売り手は利益を得ることができるということであり、それが、『利真於勤(りはつとむるにおいてしんなり)』につながってゆく、という解釈で正しいのではないでしょうか。故にこの 『三方よし』 は現在においても十分手本になる商道徳であるとは、よく言われていることです。

この言葉を、私なりに解釈するなら、
”商社(=商人)とは、その顧客との商行為(商取引)によって(新たな社会的価値の創出を含めた)社会貢献を行う者でなくてはならない。”
と言うことではないかと思います。
言葉は簡単です。でもではどうやってそれを具現化してゆくのか? とても難しいと思います。
でもそこには、特に私どものような貿易会社が国際社会の中で居場所を見つけて行くためのとても大きなヒントがあると考えています。
近江商人は天秤棒を担いで諸藩を行商しました。各地で商いをする相手、買手の向こうには世間がありました。現在私どもはクライアント様の様々なシーズを世界市場につなげていこうと考えています。また、現在は、“世間”というものが地域社会を飛び越えてグローバルに一体化している部分も大きいです。
時代が変わり、”世間“と言うものが空間的にも大きく変わりましたが、売り手の本質、買い手の本質とあいまって、商売の本質、商人(商社)のありようは、今も昔も何ら変わらないのだと思います。
さてそれは、国際社会でも通用する概念でしょうか?
折を見て、さらに考察してみたいと思います。

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私のブログ 『商社の本懐 - 東京未来スタイル社長ブログ』 の記事「“三方よし” は国際ビジネスに通用するか?(その1)」 より抜粋の上転載

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