日本経済09年9月号 - 保険選び - 専門家プロファイル

山本 俊樹
インテグリティ株式会社 
ファイナンシャルプランナー

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:保険設計・保険見直し

辻畑 憲男
辻畑 憲男
(ファイナンシャルプランナー)
伊藤 誠
伊藤 誠
(ファイナンシャルプランナー)
釜口 博
釜口 博
(ファイナンシャルプランナー)
羽田野 博子
(ファイナンシャルプランナー)

閲覧数順 2016年12月05日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

日本経済09年9月号

- good

  1. マネー
  2. 保険設計・保険見直し
  3. 保険選び
やさしい経済の話し 日本経済の話し

5四半期ぶりのプラス成長


6月に政府は月例経済報告において「底打ち」宣言を行ったが、その後の7-8月についても堅調に推移しており、8月の報告においても「厳しい状況にあるものの、このところ持ち直しの動きが見られる」と総括している。

底打ちを端的にあらわしたのが、4-6月期の実質GDP成長率だ。4-6月期の実質GDP成長率は前期比+0.9%(前期比年率+3.7%、前年同期比では▲6.4%)と5四半期ぶりのプラス成長となったのである。内容を見てみると、プラス成長の原因となったのは、在庫調整の進展と政府の経済対策の効果、そして、中国を中心とする堅調な外需が大きく寄与している。項目別では、実質輸出が前期比+6.3%、実質個人消費+0.8%、実質公共投資+8.1%の3項目が特に高い。公共投資については、意外と思われるかもしれないが、2008年の二次補正予算と2009年予算において公共投資が増額され且つ、それが最速のペースで前倒し実行されているのである。個人消費については、やはり、定額給付金やエコポイント、自動車買い替え促進策が大きく影響しているものと思われる。

しかし、苦しい状況が続く企業業績


経済活動としてはプラスに転じてきているものの、個別の企業業績についてはまだまだ苦しい状況が続いている。4-6月期の法人企業統計を見てみると、全規模・全産業ベースの売上高(金融業、保険業を除く)は、前年比▲17.0%と6期連続の減収となっている。また、経常利益は同▲53.0%と8期連続の減益となり、ピークであった07年1-3月期に比べると32.6%の水準にとどまっている。ただ、どの数字においても、前期よりも改善しており、まだまだ低い水準にあるものの限界的には悪化に歯止めがかかってきている。

力強さが見え始めている鉱工業生産


7月の鉱工業生産指数は前月比+1.9%と5ヶ月連続の上昇となった。在庫調整の進展と景気刺激策の効果が表れている。さらに、8月、9月の生産予測指数はそれぞれ前月比+2.4%、+3.2%と増産が継続する計画となっている。業種別に見ると、輸送機械工業は前月比+6.9%、鉄鋼業+6.5%が大きく上昇。一方、情報通信機械工業▲8.1%、電子部品・デバイス工業▲2.5%などが減少した。しかし、これらのIT関連は今までが大きく上昇していたのでそれほど心配する減少ではない。実際、8月及び9月の予想ではプラスを維持する予想となっている。

最大の懸案事項は雇用環境


7月の完全失業率は5.7%(前月は5.4%)、有効求人倍率は0.42倍と過去最悪の水準を更新している。7月の雇用者数は前月比+24万人と8ヶ月ぶりに増加した。しかし、前年比では80万人にも及ぶ減少となっている。完全失業者数は359万人と前年同月比103万人増加している。経済全体としては底打ちは示してきているものの、減収減益に悩む企業にとっては、簡単には従業員を増員する動きには結びつかない。唯一(といっていい)トヨタが、プリウスの好調な売り上げにより、1年4ヶ月ぶりに期間従業員を10月から800人雇い入れると発表した。あのトヨタでさえやっと800人と考えるといかに深刻かがわかる。

これから日本経済が成長路線に乗るためには、この雇用問題という高いハードルを飛び越えない限り、足腰のしっかりした(個人消費が経済成長を牽引するような)成長は望めない。