黒澤監督のこだわり とは - 対人力・コミュニケーションスキル - 専門家プロファイル

宮本 ゆかり
マイウェイネットワーク 
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閲覧数順 2024年04月23日更新

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黒澤監督のこだわり とは

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夢を実現する力 うまくいく人の本質を学ぶ
以前、私の師匠(ハイネットコンサルティング代表・角田識之氏)が、自身のメルマガでこんな記事を書いていました。
   ↓↓

■「世界に通用するチームプレー」

映画界で天皇といえば、黒澤監督ですが、そのこだわりは凄いのひとことです。

「椿三十郎」のDVDに特典映像が付いていますが、「黒澤組(黒澤映画のキャスト、スタッフ)」へのインタビューからも、そのこだわりが伝わってきます。

「椿三十郎」の中で、椿が咲き誇る椿屋敷が出てきます。

赤と白の椿です。

黒澤監督は、最初、(モノクロ映画の中で)赤の椿だけは「赤い色」で撮りたかったそうです。
雰囲気でいうと、最近の映画では、ロバート・ロドリゲス監督の「シン・シティ」みたいなものです。
しかしこれは技術的に無理でした。
そこで、白黒画面にあって、黒ではあるが限りなく赤にみえる黒を追及します。

それはどういうことかというと、15000個の椿の造花を「黒」に塗って枝に付けていったということです。
「黒」の椿の方が、「赤」の椿よりも、白黒画面では赤ふうに見えるというのです。

また椿の葉は、そのまま撮ると活力がない風情になるということで、これまた榊(さかき)の葉に付け替えたそうです。
榊の葉は生ものですから、毎朝、11時までかけて付け直したそうです。

でも凄いのは黒澤監督です。

15000個の椿の花をカメラで覗き、「そこの一個を右に一センチずらせろ」と指示したそうです。
映画を撮る上で、完璧を貫いたから与えられた称号が「天皇」なのでしょう。

そうなると俳優も手が抜けません。

捕虜になる敵方の侍をユーモラスに演じた小林桂樹。
売れっ子の彼に黒澤監督も気を使って、「映っていないときは、他の仕事に行ってもいいよ」といいます。

これはどういうことかといえば、彼は捕虜になって、納戸の中に押し込められています。
納戸は画面にしょっちゅう映っています。
黒澤組の常識であれば、たとえ映っていなくても、「納戸の中にいるという芝居」はしないといけません。
小林氏も、「いえ、(納戸の)中で仕事をさせてください」といったそうです。

Q.あなたは、映っていない納戸の中で仕事をする意味、
  させる意味があると思われますか?

これは、相当重要な質問です。

あなたの感覚が「一流プロ」であるかが問われます。

答えは、「ある」です。

Q.何故、「ある」のでしょうか?

それは、私たち観客は、納戸の中に小林桂樹が入っているか入ってないかは分かりませんが、納戸の前で芝居をする三船敏郎や加山雄三は知っています。
それが、微妙に演技に影響を与えるのです。

黒澤監督を何故、スピルバーグやコッポラなどのそうそう足る世界の映画人たちが尊敬するのでしょうか?
逆にいうと、「アイ・アム・レジェンド」の全編のものすごいCGが、「椿三十郎」のモノクロ椿の絵を超える感動を表現しえないのでしょうか?

世界に通用するチームプレーとはいかなるものかを学ぶためには、黒澤映画は欠かせない教材でしょう。
    ↑↑
ここまで。


う〜〜ん・・・
一流のプロの世界では、目に見えないところでの、凄まじいこだわりがあるのですね。

さて、私は何にこだわりましょうか・・・・?