玄関を入って左手には、壁一面の玄関収納があります。
奥行35センチ程度の収納内部には、たくさんの可動棚が設置され、入れるものに応じて、自在に高さを調節できるようにしています。
一人暮らしには十分すぎるほどの収納量ですが、靴や傘だけでなく、本や掃除用具など諸々の物も収納できます。
扉の表面はフローリングと合わせた、チーク突き板による仕上げ。
そのうち、一枚の扉には鏡を貼り、姿見として利用できるようにしました。
玄関の鏡は、「靴を履いた状態で全身チェックしてから出かけたい」というクライアントからの要望も多いところですが、壁面でなくとも、収納の一面を利用するというのもよく行われる手法です。
収納の足元は床より30センチほど浮いています。
間接照明によるやんわりとした光の空間が来客を迎え入れるだけでなく、普段よく履く靴を仮置きする場所としても重宝しますね。
このような部分があるだけで、決して広くない玄関でも、ずいぶんと奥行き感が生まれるものです。
村上建築設計室