エレベーターを降り、玄関扉を開けると、風の通り抜けるエントランスへつながります。
住戸面積が60平米弱とそれほど広くなく、また一人暮らしのお宅であるため、なるべく家全体をワンルーム的に計画することになりました。
リフォーム前の間取りでは外光の入らない廊下部分が多かったのですが、今回のリフォームでは廊下を極力なくし、中心のリビングダイニングから各所へつながるプランとしました。
玄関も例外ではなく、玄関のすぐ先にはゆったりとしたリビングダイニングが広がり、開放感に満ちたエントランス空間となりました。
しかし、玄関扉を開けると、家の中の様子が丸見えになってしまうのでは落ち着きません。
そこで、リビングダイニングとの境に引き込み戸を設け、来客時には空間を仕切られるようにしました。
戸の大部分を曇りガラスにしたので、プライバシーを保ちつつも、リビングの光が玄関にも差し込み、戸を閉めても玄関が真っ暗ということはありません。
玄関の床には、アンティカ・トラベルティーノというイタリアの大理石を敷きました。
趣のある自然な風合いの石で、複数のサイズのものを並べてデザインしています。
その先につながるチークの無垢フローリングと、とてもよく調和していますね。
村上建築設計室