- 木村 真理子
- 一級建築士事務所 木村建築研究室 建築家・一級建築士事務所主宰
- 東京都
- 建築家
対象:住宅設計・構造
「危ない間取り」が、とても多いと紹介されている。
わたしも耐震診断やリフォームの依頼を受けていると、古い在来木造の建物の多くが構造的な配慮がないことをいつも感じていますが、いまだに多いとは。
下記、画像の記事より。
具体的には、1階と2階で柱の位置や壁の位置が半分以上、合っていない住宅だ。設計の基本を理解した人にとってはにわかには信じられないようなことだが、プレカット工場の担当者へのヒアリング結果によると「レアケースではなく、むしろこちらが主流になってしまっているのが実態という印象だ」(松留教授)。
1階と2階の平面図を重ね合わせると、2階の柱や壁の下にそれを支える柱や壁が存在しない。
1階と2階の柱や壁の位置が合致している割合を「直下率」と言うが、柱の直下率が50%を下回ると、横架材がたわんで2階の床に不陸などが発生する事故の発生率が3倍以上に高まるという調査結果がある。さらに地震に耐えるための性能が落ちる可能性もあるという。
1階と2階の柱や壁の位置が合わないのは、床の剛性をしっかりとっていても心配なのに、その上、床剛性も考えていないものも多いように思います。
ということは、力が2階から1階にうまく伝わらないわけでです。
間取りは、そのあたりも考慮して決めてください。
リフォームでは、そのあたりも考慮して、家をリフレッシュするだけでなく強くなるよう補強しましょう。
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