進級や受験のため、引越しなどの家庭の事情、やめていく理由は生徒さんによって
それぞれですが、必ず先生とのお別れの日が来ます。
5年、10年、15年と心を込めて教えた生徒さんとの別れは、
長年指導してきた先生にとって、これほど悲しいことはありませんよね。
そこで、ピアノレスナーには次のようなマインドが必要ではないか、と思います。
「この生徒さんとも必ず別れの日が来る。だから、今日この1回のレッスンを本当に大切にしよう」
例えば、今日で最後のレッスンの生徒さんがいる、と想像してみてください。
きっとこれまでの一緒に勉強してきたことを胸に、最後のレッスンを出来るだけ
思い出深いレッスンにしよう、大切な時間を一緒に過ごそう、と思うことでしょう。
普段と同じ時間なのに、これほど大切な時間はない、と思うほどでしょう。
なぜなら、その生徒さんにピアノを教えられるのは、今日のこの「一回」しかないからです。
「もっと教えられることはたくさんあったのでは」
「将来、私に習って良かったと思って欲しい」
いろんな思いが交錯して、一生懸命教えることでしょう。
ここに、ピアノ教育に大切なことが隠されています。つまり、
「最後のレッスン」をイメージすることは、普段のレッスンの大切さを痛感することにつながる
ということです。
優れたピアノの先生は、毎回のレッスンに全身全霊を注ぎます。
それは、生徒さんのためでもありますが、実はいつか来る別れの日に、
自分が後悔しないためです。
高いマインドでレッスンをこなすことは、先生と生徒の間にある、
「絆」を深めることにつながるのでは、と思います。
生徒さんの深い満足感と、先生の熱い思いは、
どこかでつながっているものなのかも知れませんね。
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