まだ匠の技が残っている - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

野平 史彦
株式会社野平都市建築研究所 代表取締役
千葉県
建築家
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まだ匠の技が残っている

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Topics よもやま話
夕方には愛犬を連れて散歩に出る。
最近は暫く,近くの緑地で簡単に済ませていたが、
たまに時間があると、まだ近所に残っている農家の集落を散策する。
農家の軒先に無人の野菜売り場があり、
最近では、枝豆やとうもろこしがあるとラッキーで、
料金箱に200円を入れて買ってくる。
取り立ての枝豆やとうもろこしは小気味良く甘い。

さて、そんな集落の中に、高さで言えば自分の背丈程(170cm)もある
一木造りの仏座像が安置されている「祠(ほこら)」がある。
以前は、もう朽ち果てんばかりのほこらだったが、
久しぶりに行くと、すっかり新しくなっていた。
基礎こそコンクリートで造られていたが、総桧造りの見事なほこらである。
建て替えるのを知っていたら、毎日でも見ていたかった、と悔やんでしまった。

4寸角の節も背割りもない見事な柱。
手慣れた幕板の彫り物。
最近では「板倉造り」としてもてはやされているが、
柱間に厚板を落とし込んで造った壁。
関心したのは、土台。
四周を囲む土台は、必ず小口が出る向きがあるが、
ここでは正面の土台は基礎から左右に飛び出しており、
左右の土台は、背面に飛び出している。
木は小口が腐り易いから、
そうなった時にその部分を容易に切断できるようにしている訳だ。

仏様の新居には、やはり匠の技が欠かせない。
まだそんな大工がいてくれることにちょっと感動!