廃棄物処理施設設置許可申請の留意点(2) - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

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対象:企業法務

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廃棄物処理施設設置許可申請の留意点(2)

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コミュニケーションの失敗事例から見る手続きのポイント(第2回目)




 廃棄物処理施設設置許可申請の留意点(1)の続きです。

 今回は、産業廃棄物最終処分場の設置に関し、行政と事業者の間でコミュニケーションがうまく図れていない問題についてです。


「事前協議」とは




 「事前協議」とは、正式な許可申請手続きに入る前に、円滑に許可申請手続きを進められるよう、事業者と行政が事前に話を詰めておくことです。

 そのため、事前協議用に書類を提出しても、それで許可申請をしたことにはなりません。

 だからこそ、今回の件では、事業者側が行政の対応に業を煮やして、自ら事前協議を中断し、いきなり許可申請を行ったわけです。


「事前協議」の位置づけ




 「事前協議」を経ないで、いきなり「許可申請」をされてしまうと、行政は「許可」か「不許可」のいずれかの処分を選択しなければなりません。

 もし、そのいきなり提出された許可申請書類になんらかの不備があると、修正などの書類の作りなおし作業で多大が時間が必要になってしまいます。

 「許可申請をしたものの、いたずらに1年があっという間に過ぎてしまった・・・」というケースがざらにあります。

 「行政手続法」という法律によって、行政は、一度提出された許可申請に対し、「許可」もせず、「不許可」もせずといった、延々と引き延ばしをすることはできなくなっています。

 そうなってしまうと、「許可」ができない案件に関しては「不許可」をせざるを得ず、どうしても事業をしたい場合は、改めて許可申請をやり直す必要が生じてしまいます。

 それでは、行政と事業者の双方にとって不幸な結果になるだけですので、できるだけ「事前協議」で、許可できる状態に事業計画を持っていくという運用がなされています。


「事前協議」のポイント




 事前協議は、円滑な許可申請のために行う手続きですので、事業者としては、許可申請書を作成するつもりで真剣に取組む必要があります。

 「単なる計画だから、許可申請の時に書類を書き換えれば良い」と簡単に捉えるのは危険です。

 事業計画の根幹に関わる変更の場合は、再度事前協議をやり直す必要が生じる場合があります。


 また、行政側としては、「事前協議」を円滑に進めることは、ゆくゆくは行政側の時間短縮にもつながることですので、できるだけ丁寧に事業者側に必要な書類を説明することが重要です。

 一部の書類が足らないからと言って、事前協議に関する書類を突き返すのは、正しいやり方ではありません。

 ・どんな書類が足らないのか
 ・どのように書いて欲しいのか
 などを、事業者にわかる形で説明しなければなりません。

 あくまでも「事前協議」は、行政と事業者の双方の利益の実現を目指すための手段ですので!