オバマ大統領の爆弾発言(1) - 不動産投資・物件管理全般 - 専門家プロファイル

尾野 信輔
株式会社えん 
不動産投資アドバイザー

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対象:不動産投資・物件管理

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オバマ大統領の爆弾発言(1)

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景気動向
最近、オバマ大統領がインタビュー時に述べたコメントが話題になっています。

以下、C-SPAN側聞き手はSteve Scully氏(Washington Pres Corps)。

Scully: 「もうご存知ですよね。財政赤字は1.7兆ドル。国全体の負債は11兆ドル。アメリカはどの時点で資金が尽きますか?」

オバマ: 「もう資金は尽きてます。既に大きな赤字の元でやりくりしています。この大きな赤字は医療保険などで最近下した結果ではありません。この数年の経済危機と、過去数十年に渡って医療保険に関して放置してきた積み重ねが、今の状態を生んでいます。」

オバマ:「まず短期的な課題があります。金融機関を救済するために多大な資金が必要でした。自動車産業に競争力を取り戻す必要もあります。深刻な景気後退により税収は減少する一方で、職を失った人たちへの失業保険給付や食糧配給券交付などの資金が必要です。」

オバマ:「短期的な問題がある一方で、長期的な問題もあります。長期的な問題のほうが遥かに大きいのです。長期的な問題には、メディケイドとメディケアとがあります。これらの制度に対する出費が長期的に膨れ上がらないようにしないと、財政赤字は制御不能になります。」

オバマ:「何もしない、という手もあります。医療分野はとても高くつくので短期的な投資は無理だ、ともいえるわけです。もう財政赤字は膨れ上がっている。なので、いまのメディケイドとメディケアのままでいきましょう、と。」

オバマ:「でも、このままでいくと医療分野の出費はどんどん増えていきます。連邦政府の予算に占める医療費は膨れ上がり、やがて全部を食い尽くすことになるわけです。」

SCULLY:「GMがGeneral Mortersではなく、Government Motorsになるのをどう思いますか?」

オバマ:「GMは過去何年も経営判断を誤ってきました。そこに、今回の1930年以来という経済危機の追い討ちです。米国は彼らを助けようとしていますが、景気が回復してきたら、政府は自動車産業を助けるという事業から早々に撤退したい。これは銀行も同様です。米国にとって戦略的に重要な産業に対しては、戦略的に考える必要がありましょう。」

SCULLY:「カリフォルニア州は経済的に絶望的な状況にあります。カリフォルニア州は救済しないのですか?」

オバマ:「救済しません。急速な景気後退においては、こういう状態が生じるものなんです。先ほど失業保険や食糧配給券の話をしましたが、景気後退時には市民はより多くの公的サービスを必要とするので歳出は増えます。一方で、税収は減少します。つまるところ、州は痛みを伴う調整が必要となるわけです。カリフォルニア同様の厳しい選択をする州が増えることでしょう。」


このインタビューのポイントとしては以下の点。

1、「もう資金は尽きてます」と公式に発言した意義。
2、GM破綻はすでに織り込み済みで何らかの対策がすでにできている。
3、現在カリフォルニア(シュワルツェネッガー知事で有名)州を筆頭に赤字の州が多く、「連邦政府」としての救済は一切しない。


というところでしょうか。

じつはこの発言、今後のアメリカの行く末をある程度示唆しているものになっています。







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