「情報」への道 〜 ユーザビリティ #2 - ITコンサルティング全般 - 専門家プロファイル

谷口 浩一
株式会社チームデルタ 代表取締役
千葉県
Webプロデューサー

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閲覧数順 2016年12月04日更新

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「情報」への道 〜 ユーザビリティ #2

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サイトプロデュースの現場から 情報への道
インターネットの商用利用が始まって今年で17年。
それ以前から関わりをもつ僕に、インターネットが最初に教えてくれたのは、「人の多様性」でした。
きみが思ってるいるより遥かにたくさんの意志や考えが世の中には存在し、きみが知っていると思っているのは、そのうちのごくわずかであることを知らなければいけない、と。


こんにちは。
チームデルタの谷口です。


Webサイトの企画・構築に関わる人間として、「多様性」を知ることは大変重要だと考えています。
自らの考えは想定であり、事実とはズレがあることが多々ある、ということを理解すること。
そして、ズレの原因を突き止め、改善することは、大切なクライアントに対する僕らの重要な仕事です。


#1で書いたクライアントのコンサルティングが終了しました。

このクライアントは、あるサービス・情報提供において国内で唯一の組織です。
だから、特定の目的を達しようとする時、多くの機関、団体、企業は、ここに情報を求めます。
PVも訪問数も大変多いサイトでなので、ニーズの高さに比例して、社会的責任も求められます。
最終的な僕の仕事は、この組織を運営する上層部にそれを知らせ、現状と閲覧者のリクエストとの間に大きなズレが存在し、早急な改善の必要性を理解いただくことでした。


この2ヶ月間、僕は、ベテランの専門家たちの手も借りながら、「ズレ」を明確にする分析・評価作業を続けてきました。

さて、みなさんに質問です。
「出来の悪いサイト」とはどのようなサイトなのか、誰にでもわかりやすい言葉を使って簡単に説明するなら何て表現します?

僕は、いつも、こんなふうに言います。
「出来の悪いサイト」とは、

  ・予想をはずし
  ・期待を裏切る
  ・曖昧な

サイト。

閲覧者を素早く目的まで誘導し、彼らの要望を満たすことができるか否かは


  サイト運営者の閲覧者に対する認識にズレがないか


にかかっています。
この『ズレ』こそが、後に、ページ構成や、誘導ルール、言葉の表現において高い障壁を築き、閲覧者の自由な行動を阻み、目的情報へのスムーズな到達を妨げる諸悪の根源となるんです。

情報提供者は、そのリテラシーにおいて、常に閲覧者を上回っています。
ですから、提供者の「あたりまえ」を閲覧者に押しつけちゃう。
無意識に・・・
閲覧者の「あたりまえ」を理解しないと、ズレを埋めることはできないんです。

知ってます?
最初のクリックを間違った人の目的情報に到達できる可能性は激減する、ということを。
(当社のユーザー行動調査より)


言い古され過ぎた感はありますが、良いサイト作りの第一歩は、やはり、

  ・正確なターゲットの想定
  ・目的と役割の明確化

なんですね。


僕は、こうしたサイトの分析・評価を行う時、定量評価よりも定性評価のほうに圧倒的に軸足を置きます。
WCAG 2.0(Web Contents Accessibility 2.0 2008年12月勧告)やJIS X 8341-3に完全準拠したからといって、快適なユーザー体験が保証されるわけではないのはご存じの通りです。
だから、専門家の、あるいは、モニターさん達の目と手を使って、時間をかけて評価します。

今回のコンサルティングでは、グローバルナビゲーションを中心とした誘導のセオリーに加えて、特定の情報群Aと他の情報群Bとの間に、特別なバイパスを築くことを提案しました。
一部のターゲットのために、AとBの情報が、思考を停止させる最短の時間で(すなわち、通常のナビゲーションを通してのページ遷移ではなく、特別なルートを用意する)有機的に連結される必要を見出したからです。
この仕掛けにより、多くの閲覧者の要望が、極めてスムーズに快適に満たされることになります。
こういう、ページ構成とリンクの工夫は、機械的に短時間で処理する定量評価からは、決して見えてきません。
事実、この必要性に気づいたのは、課題解決性を評価している最中でした。


使いやすく、情報に容易にアクセスできるサイト作りは、既に社会的ニーズであり、情報をネット上に公開する企業・団体にとって、アクセシブルでユースフルなサイトを作ることは社会的な責任なんです。

そして、それを実現できるのは、運営者と制作に携わる僕らだけだということを、深く気持ちに刻んだ今回のプロジェクトでした。



成功するWeb戦略とホームページ制作のチームデルタ
谷口浩一