- 前田 紳詞
- 代表取締役
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
ニューヨーク商品取引所(NYMEX)見学
9月18日(木)は朝から”ニューヨーク商品取引所 別名 ”NYMEX" 見学です。
NYMEXではニューヨーク原油や天然ガス、金とかが取引されています。
「石油が1バレル130ドルを突破した」とか、「いずれ200ドルになる」という話はNYMEXで取引・決定されていました。
我々のガソリン価格が高いのもNYMEXで決まるからです。
シカゴにも取引所があり、規模はそちらの方が大きいそうです。
NYMEXの場所は、テロで破壊されたワールドトレードセンター跡地の向いにあるワールドフィナンシャルセンターの隣です。
そばにはヨットハーバーもあり眺めのいい場所です。
NYMEXのホームページ
http://www.nymex.com/index.aspx
現在、見学ツアーを中止していますが、ダメもとで、見学依頼をメールで出したら快く受けていただけました。
ニューヨーク商品取引所(NYMEX)の中
当日トレーダー志望者への教育を行っているジョンさんが案内してくれました。
展示品とかの見学コースがありましたが素通りして、いきなり大きな体育館みたいなトレーディングルームの見学コンコースに案内されました。
行くと取引所の様子をTV局が中継をしています。
現在、証券取引所といのうはほとんどがコンピューターでの取引のため非常に静かで動きもありません。だから見学してもあまり面白くありません。
ところがこのNYMEXでは今でも全体の2割がトレーダー自身の取引になっています。昔の証券取引所で行われていた”場立ち”です。
私たちが見学した会場は石油と天然ガスを取引している現場で、よくTVのニュースでも出てくる場所です。
写真撮影が一切禁止のため、写真は撮れませんがその熱気はすごいものです。(写真はHPから入手しました)
フロアには145人のトレーダーがいて、うち女性は2名だけ。常に押し合いへし合いの押しくらまんじゅうが9時から14時半まで延々続く状態です。
そのため体力が一番重要です。トレードのあいだはトイレにも行けないそうです。行くとその間に価格変動したら大損するからです。
中は取引のでかい声が飛び交い大変にぎやかです。トレーダーの8割以上が石油に群がっています。見学しているときでの価格はクルードオイルといういわゆる原油が97ドル前後で取引されていました。
(参考)
キャメロン・ディアスとアシュトン・カーチャ―主演映画
「ベガスの恋に勝つルール」という映画を見ると、NYMEXでの取引風景が出てきます。
キャメロン・ディアスがトレーダーの役です。
http://movies.foxjapan.com/vegas/
深刻なバブル崩壊を防ぐ知恵
2年前からシステム化が導入され全体の8割がコンピューターでの取引になっています。残り2割が場立ちです。すべてをシステム化しないのは、まだ 2年しかたっていないことと、電子取引ではあまりに瞬時に決まってしまい、人間が考える時間的ギャップ部分があってもよいからだそうです。
先日(リーマンショック)も世界の株価が暴落しました。株式も為替もネット上ですべて決済されてしまいます。その結果、地球的規模で連鎖的に瞬時に価格の大変動が起きるようになっています。
これを防ぐにはこういった昔ながらの場立ちも重要ではないかと思いました。
2年前にシステム化されたせいか、石油や金も投資対象として価格が急騰するようになりました。
情報社会によってこういった、これまでちょっと投機的で怪しい商品取引も、まっとうな投資対象として代わってきています。
資産のポートフォリオにも商品は株式・債券・不動産とかに並んで今後は組み込んでいく必要があるでしょう。
結局1時間、ずっとトレーディングルームだけを見学していました。
それでもまったく飽きることはありませんでした。