では、いつから椎間板変性が起きるかを調べた研究もありますのでご紹介しますね。
2002年、Boos Nによって、脊柱関連の権威ある学術誌「Spine]に発表されました。
研究内容は、腰痛疾患のなかった胎児〜88歳までの死体解剖例(54体)と、腰痛疾患を持つ14歳〜68歳までの椎間板摘出例(23名)を対象に、20250枚におよぶ腰部椎間板の組織標本を作製し、どちらの標本か知らない第三者の手によって顕微鏡で詳しく分析したものです。
要するに、顕微鏡で調べた人は、年齢も腰痛があった人かも分からない状態で、分析したと言うことです。
その結果、腰痛の有無に関わらず、3歳〜10歳で椎間板への血液供給量が減少し始めるとともに軟骨終板にも亀裂が認められ、11歳〜16歳では線維輪の亀裂や断裂といった椎間板構造の崩壊がみられました。
腰痛があった人もなかった人も、同じように3歳くらいから老化が始まり、11歳くらいから椎間板変性が起きているということです。衝撃的な内容ですね。
この研究でも、腰痛と椎間板変性に関連性がないことが証明されたことになります。
この研究も、腰痛関連のノーベル賞と言われるVolvo賞を受賞している研究です。
山中英司
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- 山中 英司
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