- 倉田 友宏
- 倉田歯科医院 院長
- 長野県
- 歯科医師
-
0265-76-1610
対象:一般歯科・歯の治療
- 赤岩 経大
- (歯科医師)
- 赤岩 経大
- (歯科医師)
全国17の私立歯科大・歯学部のうち6割強の11校で、今春の入学者が定員割れを起こしていることが、読売新聞社の調査でわかった。中には定員の4割以上にあたる35〜43人の欠員が出た大学が3校あった。
受験者総数も4973人と、前年より約2800人減少した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090418-00000459-yom-soci
100人近い定員であるにも半分の50人程度しか入学者がいないというのは大変なことです。
そんな『受ければ入学できる』状態では、学生の質も落ちますしね。歯科大学の統廃合を真剣に考えていかなければならないと思います。
また、2006年までは毎年1万人以上いた私立大の受験者総数も、今春は4973人だったそうです。
ここまで私立大学の受験者数が落ち込んだ原因は
・私立大学の高額な授業料
どこの私立大学でも初年度は1000万円、6年間で3000万円以上かかります。
この不況では気軽にこれだけの額を出せる家庭はそうそうないでしょう。
・歯科医師の増加
20年前、歯科医師不足を解消するために、政府は歯科大学を増やす方針をとりました。
歯科医師不足は解消されましたが、近年は逆に歯科医師過剰が問題となっています。
歯科医院の数が全国に6万件!!コンビニよりも多いってのは異常です。
・歯科医師国家試験の合格者引き締め
歯科医師過剰対策として採ったのは、入学者を減らすのではなく、6年間の学生生活を終え、卒業後に受ける国家試験の合格者を減らすという方法でした。
以前は60点取れれば合格できた国家試験(だいたい80%の人が合格していました)も、近年は何点とろうが受験者数の6割強しか合格し、歯科医師になることができなくなりました。
毎年何千人もの国家資格浪人が生まれ、歯科大学に入ったからといって歯医者にはなれない現状になっています。
今回大幅な定員割れを起こした3校は、国家試験の合格率が低い大学ばかり。
『大金をはたいてもこの大学に入っては歯医者になれない』と思われて、敬遠されているのかもしれません。
・歯科業界の先行きの悪さ
以前も書きましたが、歯科医師の5人に1人は年収300万円以下のワーキングプアです。数千万円払って私立の歯科大学を卒業しても、それを取り返すだけの収入を得ることができるか分かりませんからね。
歯科業界の先行きはあまり明るくありません。
このまま私立大学の受験者数、入学者数が減少すると、将来的には『歯科医師の質の低下』を招いてしまいます。考えなければならない問題ですね。
ちなみに、国立大学の歯学部ではまだこの問題はないようです。授業料も他の学部と変わりませんからね。お金もかかりませんし。
私が入学した時の倍率は10倍近かったのですが、近年は子供も減っているので少しは倍率落ちて入学しやすくなっているかもしれません。
千葉県松戸市 歯科 むつみデンタルクリニック
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このコラムの執筆専門家
- 倉田 友宏
- (長野県 / 歯科医師)
- 倉田歯科医院 院長
長野県でインプラント治療を中心にお口の健康をサポート
虫歯・歯周病治療からインプラント、レーザー治療、メタルフリーの審美治療まで幅広い治療で患者様に多様な選択肢をご提供しています。2014年からは地元の長野県でお口の健康をサポート。健康な歯を長く使っていただくため、予防に力を入れています。
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