廃家電の処理を国際問題として考える - 企業法務全般 - 専門家プロファイル

尾上 雅典
行政書士エース環境法務事務所 
大阪府
行政書士

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:企業法務

村田 英幸
村田 英幸
(弁護士)
小竹 広光
(行政書士)

閲覧数順 2016年12月06日更新

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

廃家電の処理を国際問題として考える

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 企業法務
  3. 企業法務全般
NEWSからトピックを抽出
レコードチャイナ から一部抜粋

「電子ゴミ」の村、児童の7割以上が「鉛中毒」―広東省スワトウ市

2009年4月12日、「電子ゴミの終着駅」と呼ばれる広東省スワトウ市の貴嶼村。村の基幹産業である電子ゴミ処理業には村民の9割が従事するが、スワトウ大学教授が行った調査で、現地児童の血液中カドミウムと鉛濃度が異常に高いことが分かった。網易探索が伝えた。

貴嶼村には5500社余りの廃棄物処理工場があり、欧米や日本などの先進国から廃棄されたパソコンや携帯電話などの電子ゴミ、E-waste(電気・電子機器廃棄物)が大量に送られてくる。作業員たちは有害物質も含まれるこれら電子ゴミを素手で解体し、中から貴重な金属を取り出す。防毒マスクなどは一切使わない。工場からの廃水も河川などに垂れ流しの状態だ。

スワトウ大学医学院の霍霞(フオ・シア)教授は、貴嶼村の児童154人と別の電子ゴミ関連業に従事していない村の児童124人の血液中カドミウムと鉛濃度を比較した。それによると「鉛中毒」と診断されたのは、同村70.8%に対し、別の村は38.7%。血液中カドミウムの濃度は、同村20.1%に対し、別の村は7.3%だった。



 日本にとって他人事ではない現実です。

 実際に現地で廃家電の解体を手作業で行っている、作業員の健康問題もさることながら、工場からの排水を河川に垂れ流していることが事実だとすると、大変大きな問題です。


 過去、日本でも「水俣病」などで、野放図に有害な排水を続けた結果、人や生物に対して甚大な被害をもたらす結果となった実例があります。

 直接環境汚染をしているのは、中国側の処理工場ですが、「処理費が安いから」というだけで、安全に処理できる能力を知っていながら、そこに廃家電を輸出し続ける先進国側の企業。

 この図式を今まで何度見せられてきたことでしょうか。
 

 温暖化ガスのみならず、地球は「海」でつながりあっていますので、一国が海洋汚染をすれば、(程度は軽減されるものの)その汚染は世界中に広がってしまいます。

 「温暖化ガス」ですぐ生物は死にませんが、「海洋汚染」は生物の生死に直結する話です。

 その意味では、温暖化ガスと同等かそれ以上に真剣に討議されなければならない課題です。


 廃家電の排出側である日本としては、一日も早く廃家電の安全な処理システムを国内で構築し、まずは国内で廃家電の処理を完結させることが必要です。

 そのためには、補助金で無理矢理延命させるリサイクルではなく、コスト的にも持続可能なシステムを作ることが不可欠です。

 そのようなシステムが構築できれば、今度は逆に外国の廃家電を受け入れ、「日本で安全に処理してあげましょう」というビジネスになるかもしれません。

 そのためにも、「コスト」が非常に重要なファクターとなります。


 技術的には、日本は廃家電を安全に処理できる態勢にあると思いますが、問題はコスト面です。

 更なる技術革新や、今まで考えられなかったような新しい回収システムなどの誕生が待ち望まれています。



 立ち上がれ!日本!!