- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
不登校の話題が続きます。
PodCast「不登校24万人の異常さー「これはいかん!」まだお聞きでない方はぜひ。
日本で40年以上教育に関与し、あまりにも融通の効かない古臭い制度、しかも変わることも出来ない日本に呆れ果て、カナダにベースを移し7年目。
能力のある日本の生徒を十分訓練した後「カナダにいらっしゃい!」とVIPルートでカナダを紹介しています。
そんな日々の中、太平洋を超え、ロッキー山脈を超え、日本で苦しむ子供たちのニュースに出会うたびにやりきれない気持ちになります。
「不登校」は日本の独特な現象なのをご存知ですか?
「引きこもり」も日本だけの得意な現象です。(英語圏の研究家がその得意性をリサーチもしています。)
「不登校」を無理やり英語にすると’truant’ という言葉に出くわします。
’truant’ : one who stays out of school without permission
なるほどね、「許可なしに学校に行かない人」
でも、この英語、カナダの日常ではほとんど聞いたことがありませんし、いわゆる日本で言う「不登校」とは異なるニュアンスを持っています。
’truant’ は「さぼってしまったぁ」という意味が潜んでいます。
日本で学校に行けない子供たちは「さぼってる子供」ですか?
違いますよね、ほとんどがそれぞれ特定の理由を抱え、真剣に悩んでいると想像しています。
同じ人間の子供なのに、なぜカナダでは「不登校」という概念がないのか。
日本のように24万人不登校というような異常な社会現象もおこっていないのか。
どう思いますか?
答えは簡単。
カナダには「学校に行く」と「学校に行かない」との間に実に様々な個人の生徒に合わせたシステムが存在するからです。
日本のように「学校に行かない」(理由は何でも)=「不登校」(つまり教育を受けられない)と切り捨てられることはないからです。
子供への教育が機能していない国の社会は、機能を止めてしまいます。
不登校24万人の教育不全が、将来の日本にどんなマイナスをもたらすのか、日本のリーダーたちは全く想像すらしていないのでは?
子供が持つそれぞれの能力を最大に効果的に伸ばすことが、国の未来を作るんだということを日本の大人は知らないのでしょうか?
「学校に行かない、行けない」子供を切り捨てて、教育現場の制度も何も変えることもせず人数だけで騒いでいる日本。
文科省の「子供が横並びにNO」という判断があるのなら、とっとと横並びを変えること。
でもねぇ、日本は変わりませんね、変わろうとしないのか、変えるのが怖い大人しかいないのか。
「不登校」になり「学校を拒否」している子供たちの方がよほど勇気があると思えてしまいます。
カナダでは、こんな選択肢が存在します。
・学校に行く
・学校に行きながら在籍校からのオンラインコースも履修し、両方の単位の合算で卒業
・学校には行かず、在籍校からのオンラインコースのみで単位履修し卒業
・学校に行きながらも、オンライン専門の学校からのコース履修し、それと自分の学校との単位合算で卒業
・学校に行きながら、Homeschoolingと併用(州政府の定めるカリキュラムを自宅で履修)し卒業
・Homeschoolingのみで卒業
(このHomeschoolingのみを選び、12歳で大学入学したカナダの生徒の話はコラムで公開しています。)
「12歳で大学入学18歳で大学院卒-カナダの教育制度の自由さ」
上記選択肢は、すべて州政府がサポートしています。
カナダは日本のような中央集権教育ではなく、州ごとに微妙に異なる教育制度を持っていますので、サポート体制も州ごとに異なりますが、特に自由度の高いアルバータ州では相当の融通が効きます。
わぁ〜〜〜いいな〜〜、ですよね。
そして、日本がこんなに融通の効く教育システムを取り入れるまで待ってたら、今「学校に行かない」を選択したみなさんはおじいさんかおばあさんになってしまうか、それでもまだ無理でしょうね。
じゃ、残るは「カナダのシステムを利用させてもらう」という選択肢に注目することになります。
いわゆる「不登校からのカナダ留学」などには決して騙されないこと。
日本で、日本語で、日本文化の中で、しかも親元にいて保護されている中でも「学校に行かない」子供が
外国で、外国語で、外国文化の中で(カナダは多民族なので厳しいですよ)、しかも守ってくれる親もいない、留学生はカナダの国の保護下にはない、こんな環境にいきなり入って「不登校」もさっぱり消え去り、楽しい学校生活がおくれると本気で信じますか?
信じたい方は止めませんので、どうぞご自由に。
「いや、そんなうまい話しなどあり得ないし、困っている子供は親元で保護しながらなんとか教育を受ける方法を考えたい。」
と、真摯に考えている親の方にのみ提案したい、いわばBridge Programです。
「じゃ、カナダ!」ではなく、「カナダにどこまで通用できそうか」からゆっくり子供の背中を押してみようかなと思っている親の方。
「日本は嫌だからカナダ!」な〜〜んて恐ろしく短絡的な無謀な夢でなく、「自分は果たして日本以外での学習に興味を見いだせるか」を試してみようかなと思っている方。
1.カナダ正式・中学・高校のオンライン履修(日本から可能です)を目的とし
2.そのレベル(カナダの同年代と同じ能力・英語力が必要)に届くための予習に挑戦
こんなBridge Programを提案しています。
狭い日本だけを向いて悩むのでなく、広い世界に目を向けて、自分の実力を賢く知りながら前に進んでみる。
こんな道を歩くのもひとつの方法だと思いませんか。
うまく行くか?
I don’t know. が正直な答えです。
個々の子供により、現在の学力も、これまでに蓄積した能力も、英語への適正も、新しいことに踏み出す適正も大きく異なります。
誰がうまく行くか? やってみないとわかりませんが、日本の中でだけモヤモヤしているより面白い挑戦だと思いますけどね。
「ま、やってみよ!」
これです。
無謀な「不登校児の留学」などで失敗した後は悲惨です。
その先の未来が一挙に消え去ってしまう悲惨な高校留学失敗組の仲間入りは決してしないこと。
親元で、安全に、少しづつ、今まで考えたこともなかった選択肢に挑戦したい方を助けたいと考えています。
ひとりからでも。
*Bridge Program詳細を含むご相談ご希望の方はご連絡下さい。
このプログラム希望者に限り、無料面談を設定させていただきます。
カナダにいらっしゃい!
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Podcast [カナダにいらっしゃい!]
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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