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閲覧数順 2024年04月23日更新

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「自己責任」という言葉に惑わされないで

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気持ちのいい秋晴れ続き みなさまはどんなふうに過ごされていますか。私はベランダでランチ&作業

 

突然ですが、私は最近よく聞かれる「自己責任」という言葉にとても抵抗があります。あなたはいかがでしょうか。

 

私は自由をこよなく愛していますが、自由と責任はセットだと考えています。だから、自分の選択や言動に責任をとることは充分承知しているつもりです。

 

でも、昨今よく聞く「自己責任」という言葉は、被害にあった人や社会的弱者に対しても使われているようで違和感があるのです。

 

たとえば詐欺に騙されたほうも悪いとか、ハラスメントを断らなかったほうも悪いとか、仕事に適応できないのは努力が足りないとか、〇〇依存は甘えているとか。

 

私の認識では、もともと株や為替などの金融リスク商品の売買をするときに、最終的には自己判断でお願いしますというような使われ方だったと思うのですが、いつのまにか、人生においてうまくいかなかったとき全般に使われるようになってしまった気がします。

 

しかも、「自分が悪いんだから自業自得でしょ」のような使われ方で、それでは被害をうけてつらい思いをしている人が二重にダメージをうけ、その分、加害者の責任が軽くなるかのような印象さえあります。

 

それって、おかしくないですか。

 

株などの投資をするときは、上がることも下がることもわかったうえでリスクをとって自分で意思決定するわけですが、自己責任という言葉には、家族や能力や生まれた時代や環境など自分で選びようのないことまで自分の責任だからと切り捨てるような冷たいイメージがあります。

 

さらには、加害者になりがちな社会的強者が本来とるべき責任をとらなくて済むような、その責任を弱者に丸投げしているような言い訳、自己正当化のセリフに私には聞こえます。

 

自分の自由意思で選んだことの結果責任を自分でとるのはあたりまえです。そして、いい選択をしたつもりでもうまくいかないことはよくあります。そこで学習して次の選択に活かしていけば少しずつ賢くなって経験値があがり、「なんとかなる」と思えることが増えていきます。これが人生経験ってやつだと年を重ねて実感しています。

 

つまり、選択をまちがえても決して致命的ではないので、失敗を過剰に怖れる必要はまったくないということ。まして、選択の余地がなかったことについて、責任など一切感じる必要はありません。

 

一方で、責任をとることを自分を責めることだと誤解している人も多いと感じます。反省と自責は違います。自分を責めても自分がつらくなるだけで、状況は何も改善しません。厳しいですが、自責は自己憐憫で、むしろ責任から逃げています。

 

自分を責めるくせのある方、どうぞそのエネルギーを問題解決のために使いましょう。ひとりで難しければ、専門家を含め信頼できそうな人の助けをかりましょう。その際必要に応じて対価を支払うか、すぐにではなくても別の誰かにでもいいからお返しをしましょう。それが、責任をとるということで、そうしてお互いさまで世の中がいい循環になることを願っています。

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