- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
インフレに喘ぐカナダ、バンクーバー周辺のガソリンが2ドル半に達する所も出ています。
食料品はもちろんのこと、生活に必要な物すべての値段が7%程度上がった現在、日々の暮らしに困窮する人がうなぎ昇り。
それに連れて、社会の危険度も高まっています。
Toronto Starのニュースより。
アルバータ州のエドモントンが異常です。
街を走るLRT電車内、駅での危険性が非常に高まり、白人至上主義が多民族で溢れるエドモントンをかき回しています。
私自身も1年半生活したエドモントンですが、当時から白人と移民の有色人種との隔たりが異常に大きく、そのうちその溝から鬱積した不満が吹き出すのではないかと感じていました。
エドモントンの教育委員会が運営する高校留学プログラムも、留学生を小馬鹿にしたような内容で、常に「エドモントンには高校留学しないように」とのメッセージを発信して来ましたが、やはりそうでした。
エドモントン市内のある電車の駅構内でのこと。
ー人気がなく(本当にいつ行っても人が少なく不気味です)静けさが漂うプラットフォームの隅で汚いガラスのパイプから薬物を吸い込む人。 汚れた灰色のパーカを着、精神的に正常だとは思えない行動をしています。
駅のトイレは使用禁止のことから、当たり一面に排尿の後があり、駅構内中に臭いが漂っています。
「ここで吸うな!」と、いきなり医療用コートを着た男性が階段の上から叫ぶと、パイプの男は近くにあったドアを蹴り、人種差別用語を繰り返し、罵り続けました。ー
一般市民が近寄れない程危険になったLRT電車と駅構内にSocial Workerを配置するなどの措置が今後エドモントン市議会で話し合われるそうですが、この問題は今に始まったことではなく、いかにエドモントン市が無能であるかを物語っています。
(高校留学を取り仕切るプログラムもエドモントン市が管理していることを付け加えておきます。)
ホッケーには熱狂的なカナダのエドモントンは特にオイラーズというチームに対しての狂信的なファンがいる街です。
試合のある日は、オイラーズのジャージを着たファン(ほぼ白人)が当たりを徘徊し暴力行為や人種攻撃を行う事件が多くなります。
女性がそんな輩に付きまとわれる事件も多発。
試合後は、オイラーズファンがホームレスや薬中の人を襲うことも多くなっているとか。
暴力をふるい、持っているものを取り上げ去っていくオイラーズのユニフォームを着た馬鹿者たち。
ファンが熱狂する試合の日には、LRTの駅当たりでは薬中ホームレスなどが過剰摂取により死亡することも多いとか。
ファンなのか、ファンの暴挙によるものか。
街が何もしていないことから、Overdoseする人をボランティアで助けようとしている若者もいます。
その人の言葉によると、過去14ヶ月の間にエドモントン市の路上で死亡した人は18名にも上るそうです。
エドモントンをよく知るそのボランティアでさえ、危険に遭遇することが多く、LRT電車の駅や街中で、殴られ、刺され、強盗に合うことが多いとか。
危ないです、エドモントン。
経済も落ち込み、オピオイド中毒が急増し、パンデミック、インフレにより生活困窮者が異常に増えているエドモントンは、人が人として生きるための尊厳まで亡くしかかっているとは市長のコメントです。
不満のはけ口が移民(留学生も一緒ですよ)に向かっているのもとても怖いことです。
(注意:カナダの大都市はほぼみな同じ状況だと思って下さい。)
エドモントンでは、精神を病む人も増え、道を歩いていても「あ、あの人危ないな、こっち側を歩こう」などの注意が常に必要だったのを覚えています。
一度、ダウンタウン近くを車で走っていると真っ裸の女性がフラフラ歩いているのを目撃しました。
オピオイドの影響か、我を忘れてヨタヨタと全くの裸で歩いていました。
通りかかった若い男性が自分の着ていたシャツでその女性の身体を覆っていました。
ショックでしたね、カナダ経験の長い私にも。
これがエドモントンの実態、いや、カナダの実態だと感じた一瞬でした。
パンデミック中に、相当数の日本人高校生から「エドモントンに留学中です」との相談を受けました。
みな、この地域のこと、アルバータ州の高校制度(複雑ですよ、大学進学や高校卒業にも何も知らずにやって来る日本人に仰天でした)も知らずに来て、パンデミックで立ち往生どころか、「なぜ何も知らずにこんな所に来たの?」の問いかけから始まる相談でした。
どうしても真実を受け入れられなかった様子で通信が途絶えた高校生も数名いましたが、今、一体どうしているのか気になっています。
これがエドモントンの実態です。
アルバータ州の都市だけでなく(カルガリー、レッドディア、レスブリッジなども同じ)カナダ中の都市でも同様の実態が報告されています。
未成年の高校生が来るところではないですよ。
現在の状況で、絶対のアドバイスは「高校留学はしないこと」です。
十分準備をし、能力をつけたあと
カナダには大学からいらっしゃい!
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このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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