こんなところにまで不況の影響が及んでいるのかと驚かされた話でした。
意識をしてみると不況の影響が身近にもいろいろ起こっていることに気づきます。近所に最近建売が3棟建ちましたが、もう売り出して1ヶ月になりますが、週末家を見に訪れた人を見かけたことがありません。見かけるのは、販売員が携帯でゲームをしている姿だけです。
また、去年の暮れにやはり近所でリフォームをした中古住宅が売りに出されていました。当初の売値は3200万円だったのですが、1ヵ月後ぐらいに2980万円+手数料無料と書き直されました。しかし、そこも今では看板が1つだけ残されているだけで、積極的に売るのもあきらめたような様相です。
デパートでは、やはり紙袋を提げた人はなかなか見かけません。混んでいる所は、1階のミスタードーナッツとユニクロぐらいでしょうか。ユニクロにいくとカラフルなジーパンが目立ち、店頭も賑わっています。この冬は保温性の高いヒートテックが大人気で、12月に見に行ったときにはすでに売り切れで店頭にはありませんでした。この不況下でユニクロは過去最高の売上を上げていますが、これもある種不況の影響なのでしょう。消費者の選好が、できるだけ安くて、少しでもいいものに集中しているようです。さらに、ユニクロを展開するファーストリテーリングは、別ブランド「g.u.」から990円のジーンズを売り出しました。生地は中国製で、製造はカンボジアで行なっているとのことです。
また最近では、倒産した会社や飲食店などから使用していた什器、機器、事務品などを買い取って安く売る商売。缶コーヒーなどを一律100円で売る自販機を展開する会社は、小売などの棚卸商品を安く買っているという。こうした安売り商売は、再びデフレスパイラルという議論となるのか、或いは、この世界的不況の次の新しいビジネス展開となっていくのか・・・いずれにしても、しばらくはこうした商売が脚光を浴びるのではないでしょうか。