- 野村佳代
- 出版/広告プロデュース〜企画・ライティングからデザイン・印刷まで 株式会社アスラン編集スタジオ 代表取締役
- ライター
1つの文章を短くする(1)
1文につき読点(、)は1つが目安
前回も紹介しましたが、文章がわかりづらくなる原因、つまり文法を間違えてしまう原因の一つに、「1つの文章が長い」ことが挙げられます。
これは、気持ちが硬くなりすぎていることが原因でしょう。
リラックスしていれば、そう1つの文章が長くなることはありません。
いったん書いた文章を読み返す際には、「1つの文章が長くなりすぎていないか」をチェックしてください。
コツは、「読点(、)は1カ所に留める」ことです。
もちろん、必ずしも1カ所でなければならないわけではありません。
ただ、あまりにも読点が多いということは、それだけ文章が長くなっている証拠と見ることもできるのです。
せいぜい2〜3個が適正だと覚えておくと、チェックもしやすいはずです。
それ以上ある際には、文章を2つ以上に分けられないか検討してみましょう。
<例文>
彼はおしゃべりで、毎日おもしろおかしく話をしているのですが、彼の前でドジをすると、すぐにネタにされてしまいそうで、みんなは彼の前でドジをしないよう注意しています。
いかがでしょうか。1つ文章の中に複数の要素があるため、何となく意味はわかるのですが、すっきりしません。
これを解消するために、文章を分けて読点(、)ではなく、句点(。)をつけてしまいましょう。
<例文>
彼はおしゃべりで、毎日おもしろおかしく話をしています。しかし、彼の前でドジをするとすぐにネタにされてしまいそうなのです。そのため、みんなは彼の前でドジをしないよう注意しています。
この場合は、3文に分けてみました。1文につき、読点は1カ所ですむでしょう。文章によっては、読点が必要のないこともあるはずです。
2文に分ける方法もあります。
彼はおしゃべりで、毎日おもしろおかしく話をしています。しかし、彼の前でドジをするとすぐにネタにされてしまいそうで、みんなは彼の前でドジをしないよう注意しています。
後半の2文を1つにまとめましたが、それでも読点は2カ所ですんでいます。
次回は、文章を短くすることについて、さらに別の例を紹介します。