- ヨシダケイスケ
- はたらくちからラボ 代表
- 東京都
- キャリアコンサルタント
対象:キャリアプラン
- 宇江野 加子
- (キャリアカウンセラー)
- 冨永 のむ子
- (パーソナルコーチ)
GIGAスクール構想が進み、学びにICTを導入する動きが加速していますね。
オンデマンド教材の配信、課題提出・添削・フィードバック、生徒-教師間のコミュニケーションなど、生徒一人ひとりがICTを活用できる環境を整えるために、全国の学校で導入の取り組みが進められています。
ところで、ICTは何のために導入するのでしょうか。
文部科学省が目指しているのは、「主体的な学び」につながることです。
この「主体的な学び」の定義は、学ぶことに興味を持ち、見通しを持って取り組み、自分の学習を振り返りながら、次に繋げていくこととなっています。
現在、ICTは、学びに興味を持ち、見通しを持ち、次に繋げていくために導入されているでしょうか?
教育現場の現状を見ると、ICTは、生徒の学習管理を目的に導入されている側面が強いように感じます。与えられた課題を、合格点に到達するまで繰り返して、期限内に送信するという活用法は、学校側の負担は軽減されるかもしれませんが、残念ながら子どもの学びへの関心は削がれています。
そもそも、与えられた学習内容を自分のペースで進めていくことは「自主的な勉強」であって「主体的な学び」ではありません。
学びに関心を持つためには、身近な大人が学びを楽しんでいる姿に普段から触れていることが重要です。
また、見通しを持つためには、今やっている勉強の先に待っている世界の素晴らしさを知り、面白そうだと思って目標にできることが重要です。
さらに、自分の学習を振り返りながら次に繋げていくためには、子どもの頑張りをよく見ていて、励まし、一緒に考え、孤独でないという安心感を持てる環境を整えることが重要でしょう。
学校でICTが注目され、プログラミングが必修となるのであれば、教師や親がHTMLやCSSやJavaSdriptを勉強し、子どもが楽しめるような簡単なゲームを作って与え、子どもにもそれを作れるように導くというような関わり方が必要なのではないかと思います。さらに、そこで終わるのでなく、その学齢の子どもには少し難しいソースコードの必要な面白いゲームを作って子どもに与えれば、関心を持ち、見通しを持ち、次につなげる「主体的な学び」に繋がっていくことでしょう。
間違っても、ICTから発せられる指示にただ従うだけの子どもに育てるようなものになってしまってはいけませんよね。
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