残暑が厳しいですが、みなさまお変わりないでしょうか。
さて、ここ数年、「自己肯定感」という言葉とともに「承認欲求」という言葉もよく見聞きするようになりましたが、カウンセリングの現場でもとてもよく聞かれます。
自己肯定感が低い、自信がないという方は、たいてい他人の目をとても気にしています。それは、自信がないから誰かに認めてもらわなければ自分には価値がないと思えないということなのですが、他人からの評価=自分の価値だと考えてしまうのはとても危険です。
なぜなら、そうすると、常に他人からの評価=他人の目を気にしていなければ自分の価値が感じられないということになり、他人の顔色を伺って他人のご機嫌とりをずっとしていかなければならない=他人に振り回され続ける=自分らしさを後回しにする=自分を大切にしていない=自己否定=自信低下という悪循環に陥ってしまうからです。
あなたの価値は他人が決めるものではありません。誰にもそんな権利はありません。
他人からの評価はもちろん気になります。でも、それは他人の主観。絶対的なものじゃないですよね。「悪く思われたくない」という気持ちはわかりますが、他人の好き嫌いはコントロールできません。好き嫌いは、誰にでもあって当然だし、何をどう思おうと各人の自由です。
ストレスは、コントロールできないことをコントロールしようとすると起こりますが、他人が自分をどう思うかを気にするというのは、まさにこれに該当しています。
一方で、学校の成績や仕事の成果など数字で示されるものは客観的な評価の指標になります。これは自分の努力でコントロール可能です。ただし、これはある分野における成果に対しての客観的な評価であり、その人の人間性や価値を決めるものではありません。
何かを成し遂げなくても、大きな成果を上げなくても、結婚していてもいなくても、友だちがいてもいなくても、年齢、性別、国籍、職業、収入などと命の重さに関係はありませんよね。ということは、それらはその人の価値にも関係ないということです。
実際に、社会的に成功していても苦悩している方とのご相談経験から、私は人が幸せを感じるのはハイスペックで人から羨ましがられることより、自分自身の快を満たすことであり、生きていること自体に意味や価値があると信じています。
あなたの価値を決めるのはあなた自身です。そして、人は誰かが大事にしているものを粗末に扱ってはいけないと無意識に感じるもの。つまり、自分を大切にしている人のことは軽視しにくく、反対に、自分を粗末に扱っている人のことはバカにしやすいんです。
だから、悪く思われたくない、バカにされたくないと思ったら、スペックを求めるより、日々地道に自虐や自責を減らして自分を大切にする取りくみをするほうが圧倒的に効果があります。(スペックを否定しているわけではありません)
まずは、毎日一生懸命生きている自分をやさしくねぎらってあげましょう。「えらいえらい、よくきょうも頑張って生きてる私、ヨシヨシ」、これでいいんです。私もやってます
このコラムの執筆専門家
- 藤井 雅子
- (東京都 / 心理カウンセラー)
- メンタルエステ ココロの部屋
カウンセリングはココロのエステ
自分を好きになれない、自信がない、思ったことを上手に表現できない、人目が気になって仕方ない、不安やイライラで毎日が楽しくない、甘え下手・・でもどうしていいかわからない、そんな悩める女性たちを心から応援します。ぜひ一度ご相談ください。