金利が上昇するのは悪いことか？

2月最後の平日は、日経平均の急落で終わりました。

主な原因は、長期金利の上昇です。とはいっても、10年国債の利率はまだ年0.15０％。およそ5年ぶりの高金利ではありますが歴史的にはまだまだ超低金利です。　

金利は、　

・景気がよくなる。または過熱している。　

・物価上昇等によって、お金の価値が下がるかも。　

・国債の大量発行等で、国の信用格付けが下がるかも。

といった時に上昇するといわれています。今の経済状況からするとピンと来ないかもしれませんが、日経平均株価は3万円の大台を突破しましたし、暗号資産のビットコインは1単位＝600万円を突破しました。景気は冷え込んでいますが、自粛でお金が使えず貯め込んでいる方はおられます。金利の急上昇は、株式投資等によって短期間で儲けようと思っている方への警告とも言えます。　

金利が上がると、

預貯金の利回りも上がっていきます。半面、お金を借りる方は借入利率が上がってしまいます。平成30年度に変動金利で住宅ローンを借りている方の割合は60.5％。直近5年間でも50％を下回る年度はありません。（国土交通省「令和元年度民間住宅ローンの実態に関する調査」より）　

確かに、変動金利でお金を借りている方は、

ここ5年間大幅な金利上昇を経験することなく過ごすことができました。（住宅ローンの借入利率の基準になる、大手都市銀行の長期・短期プライムレートを参照）では、今後どうなるかというと、金利が上がらないとは言い切れないようです。　

お金の計画を目先だけで考える方には、

これから厳しい時代になると感じます。ここ1年間、全世界的にそれぞれの国が国債等の借金を増やしているからです。国が増やした借金はやがて返済しなければならず、返済するために再び借金を増やすと更なる金利上昇につながるからです。　

毎月の返済が楽だと思って変動金利を選んだ方は、

先のことを考えて繰り上げ返済のお金を準備しましょう。株式等の短期的な売買を繰り返す方は、売買資金以外に生活のための資金がいくらあるか確認しましょう。ここ1か月の急激な金利上昇は、今のお金の付き合い方を振り返り、必要があれば見直すよう私たちに教えてくれています。

目先の楽は必ずしも将来の楽につながらないことを、肝に銘じておきましょう。