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寺崎 芳紀
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閲覧数順 2024年04月19日更新

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コロナ感染が発生した場合の施設サービス

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こんにちは!介護経営コンサルティング・介護施設紹介「株式会社アースソリューション」の寺崎でございます。


数年前に弊社にて施設紹介のお手伝いをしたことがある方から、先日ご連絡をいただきました。

そのキーパーソンの方は、お母様・お父様・義理のお父様と、複数のご親族の方の施設探しを私に依頼してくださいました。大変ありがたい限りです。


先日ご連絡をいただき話を伺ったのですが、今入居中の有料老人ホームにてコロナのクラスター感染が発生し、介護力が著しく低下しているとのこと。


具体的なお話は省略しますが、要は施設の介護の質が低下しているとのことで、住み替えを行いたいとおっしゃるのです。


大変ありがたい話でありますし、その方のおっしゃることはごもっともです。

よりよい環境にて生活したいという意向に沿うよう、こちらも頑張ってまいります。


反面、施設側の心配もせずにはいられません。


クラスター感染が出たとのことで、現場は大混乱を極めていることと思います。

聞けば現在入居されている有料老人ホーム、結構高級な施設とのこと。人員配置も基準よりも手厚くされているはずです。

しかし、クラスター感染が発生してしまったら、サービスのオペレーションは根底から覆されてしまいます。


スタッフは感染者の対応にかかり切りになります。スタッフも感染者担当と一般の方担当とを明確にわけ、完全防護した上で交代勤務になります。

まず、食事。入居者様は居室から出ることができなくなるでしょうから、食事の配下膳も居室単位で行うことになります。食器は完全に使い捨てとなるでしょう。

入浴も、大浴場で複数人の介助をすることが困難になりますから、個別対応となる可能性が大です。

レクリエーションや機能訓練ははほぼ不可能でしょう。面会は完全NGです。


このように、最低限のサービス提供もままならなくなってしまうのが、クラスター感染が発生した施設の現実となります。私は何より、コロナ感染者が出てしまったことへのショックや不安等が、ある意味一番恐ろしいことだと思うのです。


今回耳にした施設では、入居者様だけでなく職員にまで観戦が及んだとのこと。

クラスターは夏に発生したそうですが、関係者全員がPCR検査を実施するとなれば、手間も相当かかります。

新規の入居者受け入れもできないでしょう。不安は今も尽きないのではないでしょうか?


こんなことを書いていると、確かに入居者側の立場になればサービスの低下は否めず、ご不満はごもっとも。高い利用料を支払っているのですから、相応の質を求めるのは至極当然。

しかし、施設側の立場になって考えると、ある程度の質の低下もやむを得ないのかな・・・という思いも拭えません。


こういうときこそ、誠意ある関係者への説明が必要なのかと感じてしまいます。

コロナ感染者が出れば、通常のサービスが滞ってしまうのは仕方がないことです。ましてや、クラスターが発生したというのであれば、なおのことです。どれだけ感染対策を講じても、完璧に防ぐことなど不可能です。


ですので、もしこういう状況になってしまっても、最低限のサービスは提供できるような体制を作り、事業を継続させることが大事だと思うのです。

そして、それを誠実に関係者に説明し、理解を得る。

非常に難しい話ですが、そうする以外に道はありません。


今回は、施設の住み替えに関するご依頼でしたので、私はご依頼者様の立場にそって振舞います。

現状に満足できないということで、住み替えを検討されているわけですから、お客様目線で対応するのは当たり前です。


とはいえ、施設側の事情も理解できるだけに、複雑な思いもございます。


来年度から、感染症や災害BCPの策定が全サービスに義務付けられます(3年間の経過措置期間あり)。

これを機に、否応なしにサービス事業所は感染症対策を構築し、周知させ、シミュレーションをしていかなくてはならなくなります。

3年間の経過措置期間がありますが、早々の対応が必要です。

迅速は対応が、今後施設入居の稼働率に大きく影響していくとも考えております。





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(東京都 / 経営コンサルタント)
株式会社アースソリューション 代表取締役

介護事業所の開設から運営まで、オールワンでお手伝いいたします

有料老人ホーム施設長・訪問・通所介護管理者・老健相談員、事業所開発等の経験を活かし、2007年7月に弊社を設立しました。介護施設紹介サービスをはじめ、介護事業所の開設・運営支援等を行い、最近では介護関連の執筆活動にも力を入れております。

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