山下明宏「テキトー税理士が会社を潰す」(幻冬舎) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

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山下明宏「テキトー税理士が会社を潰す」(幻冬舎)

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雑感 書評
今日は、税理士業界の実態を暴露するような、ある意味衝撃的な内容の
本を紹介したい。

山下明宏「テキトー税理士が会社を潰す」(幻冬舎2009年1月)

税理士が日常感じる、業界全体のレベルの低さを暴露する内容だけに、
この本を紹介することがいいのかわかりません。

税理士会の研修会のレベルの低さにはあきれ返るばかりで、
研修講師をやろうという者が出たいと思う研修は皆無なんですね。
そのレベルでやってしまえば、大多数の税理士(特に高齢の方や
試験免除で税理士になった国税OBや私のようなダブルマスター)
はついて来れないですからね。

私が在野の研究者として発表の場を読者に税理士が多い雑誌よりも、
大学の紀要や学会機関紙を好むのも、専門用語を前面に出せるので、
書きやすいという理由もあります。

だからといって、税理士への啓蒙活動を考えると、本当は積極的に
いわゆる税務専門誌に積極的に投稿すべきなんですがね。
依頼がないことをいいことに、依頼があったところにしか投稿していません。



さて、本書の狙いは正にショッキングである。
「はじめに」の冒頭にこうある。(2-3ページ)

私は税理士である。
14年間にわたり、中小企業経営者と共にこの不況と戦い、
ほとんどの企業を黒字に導いてきた。
その経験を生かし、あなたの会社をも黒字化する。
これが本書の狙いだ。
しかし、もうひとつ、大切な狙いがある。
世にはびこる“テキトー税理士”たちを滅ぼすことだ。
彼らは、中小企業を食い物にし、破滅させる。
私は本書を、彼らへの挑戦状のつもりで書いた。



業界全体を敵に回しかねないショッキングな言葉から始まる本書の内容は、
私の持論に非常に近いことに100万の見方を得た気がします。

このコラムでも以前、赤岩先生や坂本先生の本を紹介させて頂きましたが、
偶然にも3人ともTKC全国会で研修される方でした。
(私はTKCではなく、MJSですが)

理論的には、飯塚先生の正統な後継者の系統に当たるのでしょう。
私の大学の講義では、必ずレポートのテーマとして、
高杉良「不撓不屈」(上下巻、新潮文庫)
を指定するのですが、その主人公がTKCグループの創設者である
飯塚毅税理士・公認会計士です。

税理士のあるべき理想像を体現された先生だったと思います。

本書で書かれるマトモな税理士の姿も飯塚先生とダブらせることができる。

本書の指摘するテキトー税理士については、若干の言い過ぎを感じなくは
ありませんが、これくらい言わないと、分かってもらえないかな、という気はします。
ただ、TKCが推進することが前面に出過ぎていて、
TKCのマニュアルがなければまともな税理士ではないとまで言い切っている
としか思えないところはあります。
その点だけ割り引けば、賛同できるところがあまりにも多いですね。

本書で主張することは、各節のタイトルによく表れている。

第1章 中小企業を食い物にするテキトー税理士たち
1 テキトー税理士とまともな税理士の違いに気づけ!
2 世の中にはテキトー税理士がゴロゴロいるという真実
3 たった5.6%のまともな税理士に出会う4つの方法
4 初回面談にこそ、一番多くの時間を割くべきだ
5 顧問税理士に、経営理念を語らせろ
6 事業とは経営理念を達成するための手段だ
7 黒字を毎期たたき出す企業に秘密などない
第2章 業績を伸ばすも落とすも税理士次第だ!
1 会社の繁栄を約束する管理会計の秘密
2 正確性とスピードが現在の会計に求められている
3 税理士ならではのコンサルティングに期待しろ
4 会計を変えて無敵の組織を生み出せ
5 黒字化できる税理士の契約書はどこが違うのか?
第3章 税理士と筋肉質な企業をつくれ
1 税理士が教える黒字継続の秘策
2 「給料のいい中小企業」から社員が逃げていく
3 「いつでもすぐに、お金は儲かる」と断言できる
4 保険のプロにベストな保険を選べるはずがない
5 後継者を決めてから会社を辞めろ
終章 経営力とは祈る力だ


この中でも第1章1、2、第2章3、第3章4の4つの節は絶対に
読んで頂きたい。
特に第1章1、2ですね。

年1回関与で記帳代行のみの関与のクライアントは私のところにも
ありますが、山下先生が指摘する通り、こういうクライアントに
実質的なコンサルティングを実行することは不可能に近いですね。

しかし、月次決算が行われながら、適切な節税対策を含めた、
会社の業務改善につながるコンサルティングができていないのであれば、
お金の無駄でしょうね。
第2章3のいう税理士だからこそのコンサルの部分ですね。

これと関連して、税理士以外に適切な保険を売れるのはいないと
言い切るのは、保険の総合代理店への営業妨害でしかないと思いますが、
1つの保険会社の商品ばかりを販売している代理店は、
適切とは言えない商品を販売しているのも事実ですね。

私も代理店をやっていますが、保険を売らない代理店として契約しています。
クライアントに最適な保険商品でなければ、
こちらの信用問題になりますからね。
保険の解約ばかり勧めているのが実情ですね。

ただ、情報を得るために代理店をやっているのですね。
総合代理店になれるのが理想的なんですけどね。

本書を手にされた経営者の皆さん、
自分が頼んでいる税理士がまともな方なのか、確認してみてはいかがですか。

こう勧めて、自分がテキトーと言われたら、シャレにもなりませんがね…

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