- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
エクステリア(外構)には、防犯という大変重要な役割を持っています。
私の回りでも“空き巣”が非常に多く、“空き巣”に入られた住人のショックは図り知れません。
住宅の外観のデザインばかりに意識が囚われがちですが、
機能(防犯)面にも十分考慮する必要があり、
“空き巣”がしやすい住宅と、行い難い住宅が歴然とあることも認識しましょう。
“空き巣”に入られる住宅は、再犯の恐れが非常に高いといわれています。
では、大切な家族と家を守るためにはどの様な外構が良いのでしょうか。
防犯のキーワードは3つあります。それは【5分】【気付かせる】【嫌がらせ】です。
何のことだ?とお思いになるでしょうが、上記キーワードは非常に重要です。
では【5分】ですが、これは時間の5分のことで“空き巣”は住宅侵入に際して、
【5分】以上掛かる住宅では諦めて撤退すると言われています。
よって【5分】間住宅の侵入を拒めることが、第一の条件となります。
例えばピッキングし難い錠を取り付けることや、通常の錠以外にも施錠出来る様にする。
面格子を気になる窓に設置するなどが時間を掛けさせる対応策になるでしょう。
次に【気付かせる】ですが、これは住宅侵入を住人が気付くことも重要ですが、
近隣や通行人など第三者が『おかしい』と感じさせ【気付かせる】ことも重要なのです。
エクステリア(外構)で言うと多少のオープン外構を採用し、
不審者が塀を乗り越えても近隣や通行人からある程度確認が出来る塀の高さにすることなど指します。
高い塀を設置した場合、塀を乗り越えてしまうと近隣や通行人から敷地内がまったく伺えず、
不審者にとっては恰好の“空き巣住宅”となってしまうこともあります。
そして、【嫌がらせ】です。これは不審者に対して嫌がらせを行います。
と言っても不審者は何処の誰か解りませんから、特定な嫌がらせは出来ません。
そこで【防犯ライト(センサー付き照明)】や【防犯砂利】などを住宅の周りに施し、
サッシなどには【サッシシマリ】を取り付けてガラス面の一部を割られても侵入出来ない対策を取ることは、
不審者にとっては非常に不愉快な【嫌がらせ】行為になるのです。
特に【防犯砂利】などは、歩くだけで大きな音がするので、近隣や通行人への警報として役立つでしょうし、
寝静まった夜間では思いのほか大きな音が出るので【嫌がらせ】効果は【防犯ライト(センサー付き照明)】などよりも良いかもしれません。
大切な家族と家を守るため、是非防犯対策を考慮に入れた住宅・外構計画を検討してください。
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