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「働きづらい上司の特徴」を本人は自覚できているか?

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 お勧めの取り組み

 「働きづらい上司の特徴ランキング」という記事がありました。転職口コミサイトの「転職会議」が調査した結果です。

 

 挙げられていたトップ5は、

1位「頭ごなしに決めつける上司」

2位「権力に物言わすパワハラ上司」

3位「無責任な丸投げ上司」

4位「口だけで働かない上司」

5位「じめじめ陰湿な上司」

となっています。

 

 どれを見ても、これが自分の上司なら一緒に仕事をしたくないのは、一目瞭然でわかるものばかりです。こんなランキングがあるということは、該当する上司が多数存在するということでしょう。

 

 そうだとすれば、部下から「働きづらい上司」と見られている張本人は、誰が見てもわかる項目が挙げられていることをみても、ほとんど自覚がないと思います。たぶん違う解釈で自己評価しているのではないでしょうか。

 

 このトップ5を、善意に解釈したらどうなるかを考えてみました。

 まず、「頭ごなしに決めつける上司」への不満には、「若手が悪いと決めつけて話すら聞かない」「仕事の進め方を決めつけて同じようにやらせようとする」などとありましたが、反対から見れば「自分の経験に基づいて確率が高い方法を指導している」とも言えます。

 「権力に物言わすパワハラ上司」は「リーダーシップが強い」と思っているかもしれませんし、「無責任な丸投げ上司」や「口だけで働かない上司」は、「部下に責任を持たせて任せている」と思っているかもしれません。「じめじめ陰湿な上司」は、「緻密に細かく指示している」というつもりかもしれません。

 

 まさに「物は言いよう」ですが、このように見方によって同じことでも捉え方が違うというのは、どこにでもよくあることです。人の性格でも「視野が狭い」が「集中力がある」であったり、「長続きしない」が「臨機応変」であったりします。長所と短所はまさに裏表です。

 

 この「働きづらい上司」の問題は、上司を反対側から見ている部下の見方が、当事者である上司本人には伝わりづらいことです。部下から上司に改善を求めたりダメ出しに近い話をしたりするのは、かなりハードルが高いことです。伝えることで上司から不利な扱いを受けない保証もなく、それなら我慢しようということになりがちでしょう。

 

 やはり上司の側が、周囲からの見られ方に気づいて、独りよがりにならないように注意しなければなりません。捉え方がずれていればそれを修正しなければなりませんし、意見交換や歩み寄りが必要なこともあります。

 すべてはコミュニケーションによるところで、部下から言い出しづらいということでは、上司の側から聴く耳をもって働きかけなければなりません。

 

 自分のやり方を貫き、部下に厳しく接することが必要なときはありますが、それで「働きづらい上司」と思われてしまっては、業績アップも生産性向上もありません。

 「働きづらい上司」に、仕事上のプラスはないということを自覚しておかなければなりません。

 

 

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