これからの介護②

こんにちは！株式会社アースソリューションの寺崎でございます。

今回は「これからの介護」というテーマの2回目ということで、現在そしてこれから介護を受ける世代層についてどうあるべきか、自分の考えを述べたいと思います。

私が現場で介護の仕事を始めた16年前と、現在とで、介護を受ける方の世代層は確実に変化しています。

月日は止まることなく経過するのですから、当たり前のことなのですが・・・

前回も書かせていただきましたが、16年前は概ね大正生まれの方が主流だったのが、今は昭和10年前後の層にシフトしてきています。

もちろん、これは平均的な層であるというお話でして、もっと若い方でも介護サービスを利用されている方はいらっしゃいます。

これはどういうことを意味するのか。

ここでは単に、介護を受ける人数が増えるということを申し上げるつもりはありません。

介護を受ける方々の世代層によって、育った環境や世相、価値観等は確実に変化し、介護サービスを提供する方々はその変化に対応していかなければならない、ということを申し上げたいのです。

大正生まれの方と昭和初期生まれの方、団塊世代の方では、やはりニーズが異なります。

戦前生まれの方は、一般にサービスの良し悪しについて、あまり細かいことをおっしゃらない傾向があります。

我々にとってはごく当たり前のサービスであっても、非常に感謝されます。「こんなにしてもらって申し訳ない」「わがままを言っては罰が当たる」と、私もご利用者様に言われたことがあります。こちらは当然にさせていただいたことなのに・・・

それはやはり、贅沢は敵であると教育された世代の、特徴の一つなのかもしれません。

しかし、明治大正生まれの方の子供世代になると、世代的には、昭和初期にお生まれになった方々でしょうが、状況は異なるでしょう。

そのさらに下の世代になると、その昔「新人類」なとど言われた世代。今では50代後半から60代位になるでしょうが、その方々が若かりし頃には、上の世代が理解に苦しむような価値観を持っていたと言われています。

要は、世代によって育った環境も、世相も違い、価値観や考え方も全く異なってくるわけです。

では果たして、介護の世界でそういうことについて真剣に考えている方が、どれだけいるでしょうか？

介護保険制度が始まって20年。その間に、時代は著しく変化しました。

「十年ひと昔」などと申しますが、世代が10年・20年違うと、ものの価値観は大きく異なってきます。

例えば、20年前だった2000年、すでに携帯電話は普及しており、私も持っていました。

それから、ガラケーはほぼ縮小され、今ではスマホがあればいろいろなことができるようになっています。

しかし、30年前にまで遡ると、携帯電話はまだありません。PCほぼなかったですね。

その頃に、日本の経済を支えて下さった50代位の方は、今80代になっています。

最近は、高齢の方でもスマホやネットを使いこなしている方も増えましたが、まだまだ多くはありません。

しかし、私たち世代やそれよりも若い世代が高齢者になったとき、状況は一変するでしょう。

スマホはもっともっと進化し、多機能になると思います。

情報を処理する能力も技術も、今より長けてくることは間違いありません。

何より、もの考え方や価値観が激変します。

団塊世代が要介護者層の中心になれば、その上の世代のように贅沢を好まない世代とは違い、権利意識がより強くなります。

これまでであれば感謝されてきたことが、今後は「クレーム」になるかもしれないのです。

この続きは、次回に持ち越します。