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ジコナビ代表 前田修児
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閲覧数順 2017年02月27日更新

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(交通事故と健康保険)健康保険を使うために必要な事

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どうしてこんなに軽い後遺障害等級になるの? 同じ症状でも同じ等級にならない理由

交通事故で医者にかかるときは、健康保険は使えない、と言われたが?



まずは、結論からご覧ください。


健康保険は、交通事故で医者にかかるときにも使えます。

しかし、所定の手続「第三者行為による傷病届」が必要です。



普段のように、保険証を提示するだけ、ではいけません。
日常生活上の病気や怪我なら、保険証を月に一回病院の窓口で提示するだけで健康保険が使えるのは、皆様ご存じの通りです。
しかし、交通事故の場合にはそれだけでは足りません。
事前に、所定の手続をとっておく必要があるのです。
その手続とは、次の通りです。

「第三者行為による傷病届」



です。
手続を行う窓口は、健康保険の種類によって異なります。

協会健保(旧・政管健保)なら、社会保険事務所
国民健康保険なら、市役所や区役所
会社の組合健保なら、会社の健康保険組合


それぞれ窓口が違うため、ご注意ください。
窓口では、

「交通事故にあったので、三者(さんしゃ)届けを行いたい。」


と言えば、何を目的に窓口にやってきたのか伝わります。
役所でも病院でも、三者届けという呼称が行き届いているので、被害者もそれに習ってそう呼べばよいのです。

(メリット)健康保険を使用することで得られるメリットはあるの?あればどのようなメリットが?



被害者に過失割合があるときは、最終的に被害者の支払われる額が多くなります。

過失割合がなくても、損害額を圧縮することで、示談交渉がやりやすくなることもあります。


(デメリット)健康保険を使用することで、何かデメリットはないの?


後遺障害等級の非該当という悲惨な、被害者にとって最も有り難くない事態につながることもあり得るため、要注意です。
後遺障害等級の認定がわずか1級低いだけでも、100万円から多いときには1000万円の示談金額の低下を招きます。
それゆえ、不当に低い後遺障害等級が認定されないことは、他の何を差し置いても、被害者が力を注がなくてはならない最重要課題です。
そのためには、後遺症の立証に役立つ可能性がある検査は、もれなく全て実施しておきたいものです。
しかし、健康保険が適用される医療行為には、制限が設けられるため、受けたくても受けられない検査や診療が発生します。
あるいはこんなことも起こります。

主治医は、患者の後遺症の立証に役立つ検査を真剣に考えていてくれるのかも知れません。しかし、その検査は健康保険の対象外であるため、自由診療であり、多額の出費を患者に強いらなければならず、患者への説明を躊躇しているのかも知れません。病院の儲けのために検査を勧めていると思われる心配もしています。そのようなことを言い出したとき、患者から不信感をかうのではないかとおそれている場合もあります。実際に、そういう目にあった他の医者の話も聞いているかも知れません。その結果、医師は、健康保険を適用している患者に対し、後遺障害等級の認定に役立つ検査があり、そのことがわかっていても患者に勧められずにいる可能性があります。


後遺症の立証のためには、あらゆる検査を受けておくことが望ましいのに、それが健康保険の適用によってできな事態となるのです。
不十分な後遺症の立証では、不当な後遺障害等級の認定になりがちです。
それが、最終的な示談金の100万円や1000万円の下落につながるので、検査に制限が生じるような健康保険の適用は避けた方が賢明なのです。


(私の見解)健康保険の適用は慎重に。


健康保険は、被害者に治療や休業補償の継続、さらには、最終的な示談交渉という場面で有利にはたらき、最後に受け取れる金額の増額という有り難い状況をもたらしてくれることもあります。
これだけなら非常に有り難いことなのですが、メリットばかりではありません。
健康保険を使用すると、後遺症の立証に制限がかかり、示談金の大幅な下落を招くこともあるのです。
交通事故の解決はビジネスではありませんが、納得いく解決を迎えるためには、ビジネスのように、先を見据えたコスト意識やリスク計算、先行投資が必要なのです。
慰謝料も休業損害も治療費も修理代も、全て大切です。
しかし、全ての局面で勝とうとして頑張ると、健康保険の使用によって後遺障害の立証が不十分になるように、かえって不幸な結果を招くこともあるのです。
どこにどれくらい頑張ればよいのかを、先を見据えた計画性をもって判断する必要があり、健康保険の使用もその一面なので、慎重に判断する必要があります。

健康保険の使用が、最終的な示談に有利になることも不利になることもあるので、ケースバイケース、慎重に判断して下さい。




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行政書士前田修児