- 江藤 繁
- 有限会社エストア 代表取締役社長
- エクステリアコーディネーター
対象:エクステリア・外構
- 久保田 優一
- (ガーデンデザイナー)
日本における住宅外部のデザインは、近年では3種類のデザインに分けることができます。
一つ目はクローズド外構があります。
これは、昔ながらの日本建築に見られ、
家の周りに堅牢な外壁を施し敷地と外部を分ける様相を呈している外構となります。
このタイプの外構は住宅の風格を巧みに演出し重厚感のある佇まいとなります。
近年では住環境の変化に伴いクローズド外構は広敷地の住宅などで用いられ、
一般住宅・建売住宅などでは、セミクローズド外構が一般的になっております。
セミクローズド外構の話の前にオープン外構のお話をしたいと思います。
二つ目のオープン外構は欧米にて多く採用されているデザインで、
塀や門扉などを取り付けず開放的なデザインとなり、
植栽(樹木・草花)やガーデニング・ガーデンファニチャーなどを美しくデザインし
道行く人に見てもらい街並みを構成しつつ都市景観も構築する外構となります。
近年では住宅の洋風デザインに伴い多く取り入れられる傾向があり、別荘なども採用されていいます。
三つ目のセミクローズド外構は、クローズド外構造とオープン外構の中間的なデザインとなり、
日本では主流のデザインです。
ただ、本来の日本の文化からクローズド外構を好む人が多く、塀や門扉を多様する傾向が強い様に感じます。
一概にどのタイプが良いとは言えません。
住人の趣味・嗜好によって選ばれることが重要ですが
居住する地域の慣習も重要で街並みを構成するなかで、
自分だけが別タイプを採用すると都市景観は崩れてしまう可能性もあります。
また、防犯の考え方によってはそれぞれのタイプに利点と欠点もあるので、
十分な検討が必要となります。