- 土井 健司
- 土井経営研究所 代表
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
米国の家計と企業の負債残高は現在、GDP(約14兆ドル)の1.7倍に達し、約7兆ドルの過剰債務が生じていると推定されています。過剰債務の相当部分は金融機関の不良債権となり、不良債権の買い取り構想が出てきました。今の米国は日本のバブル崩壊時と同じリスクに直面しているといえます。バブル崩壊後の日本では、GDPの20%に相当する約100兆円の不良債権を処理するのに10年以上かかりました。民間マネーを活用する今回の不良債権買い取り策は市場を尊重するようでいて、当初必要な税金の規模を小さく見せ、問題処理を先送りするものと見え、今後さらに市場の不透明感は増し、金融危機は長引く可能性が出てきていると市場は見ているのかもしれません。