洋楽の歌詞を訳詞する人から伝わる個性と奥深さ - 文化・芸術全般 - 専門家プロファイル

舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ
東京都
クラシックバレエ教師・振付家

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:文化・芸術

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

洋楽の歌詞を訳詞する人から伝わる個性と奥深さ

- good

  1. 文化・芸術
  2. 文化・芸術
  3. 文化・芸術全般

皆様の中には、Bette Midlerの有名な「The Rose」という美しい曲が大好きだ♡という方が沢山いらっしゃるのではないでしょうか?

 

ハイ!勿論私㋱もその一人でございます♡

(*^^*) ~ ♡

 

この美しい旋律と、素敵な歌詞が織りなす世界に魅了されるミュージシャンの方も大変多く、それぞれに素敵なアレンジでカバーされていたり、又中にはオリジナルの英語ではなく、日本語で訳詞された歌詞で歌われる方もいらっしゃいますよね?

(^^✿

 

 

 

私が思うに、翻訳や訳詞がなされる時というのは、それを訳される方のセンスというか、微妙なニュアンスの違いがそれぞれあって、全体の印象が変わったりしてしまう事もしばしばある様に思います。

 

(※そこが楽しめる所でもあり、又個人的には色々な発見があったりするのでとても面白いのですが♪)

\(◎o◎)/!

 

確かに直訳すれば「その通り!」であっても、その直接的である所が、逆に繊細なニュアンスが伝わらないという事を生んでしまう事もあったりするので、「訳す」という作業に対して、私はとても奥深さを感じてしまう一人でしょうか。

 

勿論人にもよりますが、特に繊細な感性を持った日本人の心に響くものは、英語という言語が持つ性格でもある"直接的である"ものよりも、

 

読み手や聴き手に幅を持たせてくれて、それぞれのイマジネーションを掻き立ててくれる様なものの方が心に響く事が多いのかもしれませんね。

( ・・) ~ ☆彡

 

 

 

どの様なものでもそうですが、究極的には訳す方のセンスというのは、その方が持つ「死生観」含めた人生というものに対する観方というものが、無意識に大きく反映されているものなのではないかなぁと私は感じます。

 

つまり恐れやフォースをエネルギーにされている方の訳詞と、死というものを怖れず、慈愛や慈悲を生きるエネルギーにされている方の訳詞には、結果的に微妙な変化が生まれて来るものなのではないかと…。

 

そしてこれは読み手や聴き手側の解釈にも、同じものが反映される訳で、そこから「同じものに触れても、それぞれの解釈には微妙な違いが生まれる」という事にもなっているという事ですね~。

 

そういう意味では、シンプルであればあるほど、そこに自分の思いを込められるスペースがあるので、奥行きが感じられるという事なのかもしれないですし、

 

でもそれは感性の目覚めた方でないと、逆に「つまらない」と感じてしまうものになってしまうのかもしれませんし、なかなかそのさじ加減には難しい所があるのかもしれませんが。

(^^;

 

 

 

…とやたら前置きが長くなりましたが、

 

今回私はこの「The Rose」という曲の訳詞の中で、今までにない解釈をされた個性的な訳詞をされていると感じられるものに偶然遭遇し、

 

多分個人的には今までの訳詞の中で一番感動してしまったものなので、ここで皆様にご紹介しようかなと思った次第でございます。

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

この訳詞には、元には書かれていないものも付け加えられたりしている箇所もある分、訳された方が「人生」というものに対して持つ思いがとても伝わって来る様に感じて、

 

オリジナルの歌詞を書かれた方が、どう感じられるかは別にしてではありますが(※お互いの死生観が同じであれば、違和感はないのではとも思います)、

 

個人的には今までの中で、とても感動してしまった訳詞(もしかしたら一部作詞?)と言っても過言ではありません~☆彡

( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡

 

 

 

 

 

洋楽のココロ イイカゲン訳詞Bar

 

#148 The Rose

2010.11.12

category : Bette Midler



 
 


The Rose

 

 

人は言う 愛は濁った川の流れのようだと

Some say love it is a river

 

 

弱く傷つきやすい人を飲み込んでしまうと

That drowns the tender reed

 

 

人は言う 愛は冷たい刃のようだと

Some say love it is a razor

 

 

人の心を容赦なく切りつけると

That leaves your soul to bleed

 

 

人は言う 愛は飢えのようだと

Some say love it is a hunger

 

 

どれだけ求めても満ち足りることのないものだと

An endless aching need

 

 

私は言うわ 愛は花だと

I say love it is a flower

 

 

そしてその大切な種が、あなたなのだと

And you i'ts only seed

 

 

 

 

 

傷つくことを恐れる心では、

It's the heart afraid of breakin'

 

 

楽しく舞うことができない

That never learns to dance

 

 

夢から覚めることを恐れていては、

It's the dream afraid of wakin'

 

 

チャンスをつかむことができない

That never takes the chance

 

 

奪われることを拒む臆病者は、

It's the one who won't be taken

 

 

与える優しさを知ることがない

Who cannot seem to give

 

 

死を恐れていては、

And the soul afraid of dyin'

 

 

生きることの意味を学べない

That never learns to live

 

 

 

 

ひとりで寂しく過ごす夜や、

When the night has been too lonely

 

 

目の前の道を遠く長く感じるとき、

And the road has been too long

 

 

また、愛は心と運の強い人にしか

And you think that love is only

 

 

やって来ないものだと思ってしまうとき、

For the lucky and the strong

 

 

どうか思い出して、厳しい冬

Just remember in the winter

 

 

冷たい雪の下で寒さにじっと耐える種こそが、

Far beneath the bitter snows

 

 

暖かい太陽の恵みを小さな体いっぱいに受けて、

Lies the seed that with the sun's love

 

 

春、美しい薔薇になれるのだということを

In the spring becomes the rose

                         
 
 
 
 
 

 
Experience The Divine - Greatest Hits Experience The Divine - Greatest Hits
(1995/02/10)
Bette Midler

商品詳細を見る
 
 
 
 
 
 

 

Bette Midler さんに似合うのは、この様な愛らしく華やかなRoseでしょうか♡

(^^✿

 

 

 

 

 

そして、こういうRoseが似合う女性も又素敵です♡

( ・・) ~ ☆彡☆彡☆彡

 

 

 

オリジナルを超える優れた訳詞で思い出されるのは、私的には何と言っても「アナと雪の女王」の Let it go でしょうか♫

(^^✿

 

あの曲のオリジナルである英語の直接的な強さを持つ歌詞には、凄くカッコいい!という魅力はあるのですが、個人的には日本語で歌われる歌詞の方に、より魅力を感じます♫

(^^♡

 

何故ならとても情緒的に訳詞をされているので、伝わって来る登場人物の繊細な心理的ニュアンスが、より微細にこちらに伝わって来るからです。

 

あれを訳された方は、本当に天才だ!と私は思います♫

☆_(_☆_)_☆

 

 

 

 

 

 

 

 |  コラム一覧 | 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(東京都 / クラシックバレエ教師・振付家)
舞踊家(クラシックバレエ) 元プロバレリーナ

natural & elegance

長年プリマとして国内外で活躍。現役引退後は後進の指導とバレエ作品の振付けに専念。バレエ衣裳や頭飾りを作り続けて得たセンスを生かし、自由な発想でのオリジナルデザインの洋服や小物等を作る事と読書が趣味。著書に「人生の奥行き」(文芸社) 2003年