これってローコスト? - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

増井 真也
建築部門代表
建築家
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これってローコスト?

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チョット気になるデザイン
市川の家ではロフトの床の材料に通常は下地材で利用する高さ30ミリ、幅40ミリの角材を利用している。光を透過し、無垢材の柔らかさを生かす仕上げとしてこのような工法を採用した。
この材料は1本400円程度の非常に安価なもので、建築材料の中ではローコスト材に入る。ではこれを、杉や檜などの化粧材で施工したらどうなるだろうか。
化粧材といわれるような材料は、市場にはあまり出回っていない。こういう材料を注文するときは、用途、節の程度、目のつまり具合、などを申し出てそれに見合った材料を材料屋さんに探してもらうことになるのだが、見つかると立米あたり80万円で見つかりましたがこれでよいでしょうか、という具合に連絡が来る。
仮に80万円だとすると先ほどの400円が3840円となり、値段は約9倍。これではまったくローコストではなくなってしまうというわけである。数奇屋建築などの和風造作ではこういったレベルの価格が一般的であり、材木屋さんの頭の中にもそれが通常の相場として入力されている。
それを400円の材料で作ってしまおうというときには、それなりに周りの関係者への周知を行わなければいけない。では物の性能自体はどうか。そもそも、木の性能というのは材主で決まる部分が多いのだが、それ以外にも目のつまり具合や節のあるないによっても大きく変わる。下地材だからだめということではなく、適材適所、寸法の調整などでいかようにでもなるものだと考えられる。
ローコストの仕上げとは、これにはなかなかひとつの答えは無いように思える。人それぞれ価値観は違うし、その部位によっても調整が可能な範囲も異なる。ひとついえることは、下地材だから仕上げには使用できないというような固定概念を捨て、何が適材適所なのかをゼロから考えること、これが一番のコツのように思える。