- 金井 高志
- フランテック法律事務所
- 弁護士
対象:企業法務
- 尾上 雅典
- (行政書士)
- 河野 英仁
- (弁理士)
上場申請にあたっての会社の法務デューデリジェンス(審査・精査)の仕事をしている中で、ベンチャー企業において注意しておいてもらいたいことの一つに株主総会議事録や取締役会議事録などの議事録の作成があります。
株式公開のための上場申請手続きにおいては、通常、主幹事証券会社や証券取引所から公開の直前期あるいは直前々期の2期分の会社法上要求されている議事録の審査がなされます。従って、議事録の作成には十分に留意しておく必要があります。
まず、株主総会議事録は、重要な書類であることは明確ですので、株主総会議事録に問題があることはあまりありません。
よく問題になるのは、取締役会議事録です。まず、会社の事業において重要な取引をする場合には、会社法上取締役会決議が要求されているのですから、決議の記録を残しておくことが必要です。創業のころは、きちんと取締役会議事録を作成していない場合も多いかもしれませんが、株式公開を目指すことを考えた場合には、取締役会議事録の作成を心がけてください。そして、その決議の際に使用した参考資料を議事録に添付しておかなければなりません。その添付忘れの議事録については、きちんと議論をしたという証拠がないことで、上場申請において問題とされますので十分に気をつけておくことが必要です。
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このコラムの執筆専門家
- 金井 高志
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