- 前田 紳詞
- 代表取締役
- ファイナンシャルプランナー
対象:お金と資産の運用
これはアメリカの経済力が金融危機で落ち込んでいても、今だ貿易やお金のやりとりの中心だからです。
世界の国際取引における5割以上がドル建てになっています。
これが1945年前までは英国のポンドが中心でした。
金融危機でこの基軸通貨がどうなるが最近よく言われています。
しかし金融メカニズムの情報化・通信化が進んでいくと国際取引の目安となる基軸通貨の必要性がなくなります。
すでにFXの世界ではドルだけでなく、各国の通貨が取引されています。
為替変動リスクを嫌ってアジアや南米の国々では自国通貨での取引が始まりつつあります。
先日、中国が近隣諸国との国際取引については人民元で行う方針を打ち出しました。
貿易取引で世界最大の黒字国はドイツから中国に変わりました。その額は日本の約3倍です。
これらは今までドルでとりひきされていましたが、これが地域通貨に変わっていく可能性が出てきています。
去年、中東湾岸諸国も独自通貨に変える方針を打ち出しました。
ロシアも天然ガスの取引についてルーブル建てに移行することを検討し、カタール・イランと天然ガスのOPEC版をつくることで合意しています。
この勢いが強くなると、基軸通貨が必要なくなります。