サプリメントって必要？

　サプリメントアドバイザーの石川です。周りの方に、サプリメントアバイザーの仕事をしていると言うと、必ずといっていいほど、「おススメのサプリメントはありますか？」、「サプリメントは効きますか？」といったご質問をいただきます。この質問にいつもお答えするのは、「まずは、食事から栄養を摂ることが基本です。不足する分をサプリメントで補うといかう考え方が大切です」とお答えします。

　サプリメントアドバイザーは、サプリメントの販売促進員ではありません。我々には、人が健康的で質の高い生活を送るためには、バランスのとれた食生活が重要であることを前提にして、正しい情報を提供し、かつ皆さまの相談にお答えすることが求められているのです。

　例えば、「脂質＝太る　だから、摂取を控える」といった理解は間違っています。脂質は、炭水化物、たんぱく質とならんで人が生きて上で大切な三大栄養素の一つです。脂質は１グラムあたり９キロカロリーと三大栄養素の中で最も高いエネルギーを得ることができます。また、ホルモン分泌、細胞膜・核膜の構成には必要で、皮下脂肪として臓器を保護する、体を寒冷から守るという働きもあります。また、ビタミンＡ、Ｄ、Ｅ、Ｋ（脂溶性ビタミン）の吸収を促す機能があります。

　脂肪が悪いのではなく、摂取の量および摂取の仕方が大切なのです。また、脂肪の中には、ドコサヘキサエン酸（ＤＨＡ）、イコサペンタエン酸（ＥＰＡ）といった脂肪は、人の体内では合成できない脂肪もあります。「どこさ～、いこさ～」とどこかの方言みたいですね。この方言みたいな脂肪酸は、多価不飽和脂肪酸といって、体内では合成できないため食事から摂取する必要があります。

　日本人の食事摂取基準（※）によると、これらn-3系と呼ばれるドコサヘキサエン酸（ＤＨＡ）、イコサペンタエン酸（ＥＰＡ）などの１日の摂取目安量は男性２．1g、女性１．６gです。n-3系が豊富なマイワシで換算すると、約3匹に相当します。毎日マイワシ３匹というのは、うんざりしませんか。もちろん、脂肪酸以外にも必要な栄養を摂取しなければならないのですから、マイワシばかりを食べるわけにもいきません。そこで、役に立つのはサプリメント（Supplement＝補足）なんです。

　サプリメントは薬ではありません。基本的に即効性を求めることは避けたいものです。一度に、大量に摂取しても本来の機能を発揮できないばかりではなく、健康被害を引き起こすことも考えられます。サプリメントの正しい摂取は、必要量を継続的に摂取しバランスのよい栄養状態を継続し、体質改善をおこなっていくことです。

 ※日本人の食事摂取基準（厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html）