ペットの歯の病気 〜犬や猫もむし歯になる?〜 - 虫歯治療 - 専門家プロファイル

増岡 健司
医療法人社団 MEDIQOL 理事長 歯科医師
東京都
歯科医師

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対象:一般歯科・歯の治療

赤岩 経大
(歯科医師)
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閲覧数順 2024年04月24日更新

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ペットの歯の病気 〜犬や猫もむし歯になる?〜

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歯科の蘊蓄
 歯のトラブルでお悩みの方も少なくないかと思いますが、実は犬や猫などのペットにも同じように歯の悩みがあるのをご存知ですか?
 
 今回は「ペットの歯の病気」についてのお話です。

 ペットの歯の病気にも様々なものがあり、人ではありえない病気になることもあります。たとえば、ウサギなどのように、一生歯が伸び続ける動物では、歯がうまく削れずに伸びすぎて、歯の噛( 咬) み合わせが悪くなり、餌が食べられなくなるケースがあります。動物病院に歯のことで一番多く通う動物は『ウサギ』だそうです(予防のための歯切りも含む)。
 
 一方、人の歯の二大疾患は「むし歯」と「歯周病」とされますが、犬や猫などのペットの場合は、「歯周病」がかなり多く、「むし歯」にはなりにくいと言われています。これは、犬や猫が、もともと肉食獣で歯が鋭い円錐形( えんすいけい) をしていて、歯と歯の間が広いこと、炭水化物をあまり摂らない食事であること、唾液が酸性でないことなどが原因のようです。
 
 しかし、最近では食生活も変化していて、炭水化物を多く摂るようになってきましたし、甘いものが好きなペットもいるので、「むし歯」になることもあるそうです。また、「歯周病」については、人と同様に、悩まされている犬や猫が多く、6 歳以上の犬・猫の8 割以上に治療を必要とする「歯周病」が存在しているという調査結果もあるそうです。
 
 犬や猫の「歯周病」の一番の原因はプラーク( 歯垢)。プラークにより歯肉に炎症が起こり、それが深く広がって、やがて歯がグラグラになり、最後には抜け落ちてしまいます。予防も人と同じで、プラークコントロールがもっとも大切です。ペットの場合は、自分で歯磨きができないので、飼い主が責任をもって行わなければいけません。最初は嫌がるペットも多いのですが、やさしくマッサージすることから始めて、根気よく続けることがポイント!

 注) 犬や猫の歯は、人に比べてエナメル質がとても薄いので、歯磨きをする際は、ペット用の歯ブラシより硬いものは決して使わないで下さい。
 また、固い食べ物や噛むためのおもちゃを与えたり、口の中を清潔に保つような食事面での工夫も重要です。
 大切なペットの歯のケアをすることで、ご自身の歯についても意識を高め、
家族みんなでいつまでもきれいな歯を持ち続けたいものですね。