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変わってきている「直接会った」の境界線

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社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 現場の事例・私の体験

 地方に本社があるIT会社で、東京支社に勤務する女性営業職の方にお話を聞く機会がありました。

 技術者はほとんどが地方の本社にいるそうですが、「それではコミュニケーションを取るのが大変では?」と尋ねると、「いつも細かく打ち合わせをしているので、全然問題はありません」「よく話もしていて、技術と営業は仲が良いんですよ」と言います。

 

 よほど頻繁に本社と東京を行き来しているのかと思いましたが、「本社には年一回の全社ミーティングの時しか行かないので、向こうの地域の話題とかは全然わからないんです」などと言って笑っています。

 そんなお互いのコミュニケーションの大部分は、スカイプなどでのテレビ会議やテレビ電話なのだそうです。

 

 「それでは直接会っていることにならない」「実際に会って話すことが大事」などと言う人がいるかもしれません。

 ただ、私もテレビ会議などをクライアントの都合でときどきやりますが、使ってみる前のイメージよりは、意外に直接話している感覚が持てて、それほどストレスはありません。

 最近は、会議スペースのテーブルの向こう側に大型のスクリーンを設置し、そこに等身大の相手方が映るような会議システムもあると聞きますので、そんな中で話していれば、さらにリアリティが増すように感じられるのでしょう。

 

 一昔前までは、「直接会うこと」に次ぐコミュニケーションは、電話による音声か、メールなどのテキストによるものでした。この直接とそれ以外の間には、わりとはっきりした境界線がありましたが、ここに相手の映像や動画が加わってくると、この感覚がずいぶん変わってきます。

 

 「直接会うこと」がコミュニケーションの上で好ましいのは変わらないでしょうが、それを実行するには、必ず時間と距離の問題が出て来ます。これを電話やメール、手紙だけで埋めようとしても、会って話している感覚には絶対になりませんが、テレビ会議などを使うことで、直接会っている感覚でのコミュニケーションの頻度を上げることができます。

 直接会うのは週一回でも、間にテレビ会議が挟まれば、本当に毎日会っている同僚のような感覚になり、「私たち仲がいいんです」などと言う気持ちもわかるような気がします。

 

 このように、「直接会うこと」とそうでないことの境界線は、IT技術の進歩とともにどんどん変わっています。

 こんなツールをうまく使っていけば、「会ったことはないけど仲良しの友達」などと言える関係もできるのでしょう。それが自分の「直接会った」という感覚として納得できるのであれば、それは全然悪いことではないと思います。

 

 

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