ローコスト住宅の考えかた16 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

増井 真也
建築部門代表
建築家
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ローコスト住宅の考えかた16

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家作りのコツ
さて、12月のコラムの続きである。

ここで、石灰クリームをセルフビルドで施工した場合どれくらいコストを抑えることが出来るかを説明しよう。
たとえば300平米の壁を職人さんに依頼して仕上げたとする。職人さんの平米あたりの単価が3000円程度なので90万円の工事だ。石灰クリームの材料代が一缶8000円程度。一缶で約10平米塗ることができるので、300平米だと30缶必要になる。30缶の材料代が24万円で、さらにパテやジョイントテープなどで3万円くらい必要だとすると、材料だけの予算は27万円ということになる。
すべての作業を自分でやるのは大変なこと。職人さんを4人依頼すると、10万円程度の予算が必要だ。これを足して37万円。セルフビルドを行うことで、50万円以上のコストダウンができる計算だ。ちなみに平米あたりの単価は1233円であるので、ビニルクロスの1000シリーズと同等といったところだろうか。ビニルクロスの値段で石灰クリームができる、これがセルフビルドの良いところである。
さらに、これにも増してよいところ、それは自分でメンテナンスができるようになるということだろう。壁は使っているうちにどうしても汚れてくる。大規模な改修工事は職人さんに依頼するとしても日々の小さな汚れまでいちいち職人さんを呼んでいたのではいくらかかるかわからない。しかし、もしそれが自分で塗った壁だったら、ある程度のことは自分でできる。その自分でできる気になってしまうところが重要だと思う。自然素材を使用すれば日々のメンテナンスは重要だ。木を使えば塗装がいる。一年に一度は塗らなければ自然素材の木は腐ってしまう。でもセルフビルドをやったことの無い人は毎年塗装職人を呼ぶことになってしまうだろう。やったことがある、それが重要なのだ。