ツボってなに?
鍼灸、と聞くと「ぷすっとツボに鍼を刺す治療」「昔おばあちゃんがお灸を据えていたのを子供の頃見たことがある」ということくらいで、なにがどう効くのかよくわからない不思議な治療といったイメージがあるようです。
まず、「ツボ=経穴」の話です。
「何々に効くツボ」というのを、ときどき健康雑誌やテレビ番組などで取り上げられます。いったいツボとは何なのでしょうか。
ツボは、専門的には経穴と呼びます。人体の組織には、感覚を司るセンサーがいろいろとあります。例えば「チクッ」とする痛みを感じるセンサーもあれば、「暖かい」と感じるものもあります。東洋医学では、なにかを感じるということは「気が動く」と捉えます。とくに気が動きやすい場所を「ツボ=経穴」と考えてよいでしょう。
経絡はツボの流れ道
そうしたツボをつなぎ合わせていくと一本の筋道が見えてきます。それが「ツボの流れ=経絡」です。経絡は、内臓につながっていると考えられています。東洋医学における主要な内臓は12種類としているので、経絡も12本があります。
ツボを刺激すると、気が動き、それが経絡を伝わって内臓に達することでその働きに影響を与えます。ツボへの刺激の与え方や、ツボの場所を変化させることで、気の動き方や伝わり方が変わり、内臓への影響のしかたも変化します。そうしたツボ刺激を内臓の調整に応用したものが鍼灸治療です。
ツボを使って生体反応を引き起こす鍼灸治療
鍼灸は、現代的にいうと体表から生体の感覚系にコントロールされた刺激を与え、意図する生体反応を引き起こすための手段であるといえます。
これを東洋医学的には「気の調整」といいます。
鍼灸により引き起こすことが可能な生体反応には次のものがあります。
1.炎症反応
2.鎮痛反応
3.変調反応
4.神経機能の抑制および賦活反応
5.免疫機能の賦活反応
こうした反応は、鍼灸の手技(刺激の与え方)や選んだ刺激点のもつ特異性の組み合わせで変化すると考えられます。
「気血の変動」という観点で見た身体の異常を、特異的な手技やツボを使って経絡の流れを整え、五臓六腑に影響させて回復に向かわせるのが鍼灸治療といえるでしょう。
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