「そっとしておいてあげる」が「ほっとかれた」と受け取られることもある

今回は

夫婦の残念なすれ違いを

ストーリー形式で

お送りいたします




Mさんはイライラしていました

毎日の育児で

ストレスが溜まっていたのです。

赤ちゃんは可愛いですが

バーブーしか言ってくれません

1日中誰ともまともな会話をしていません

それに対して孤独感も感じていました

赤ちゃんをやっと寝かしつけたところに

N君が帰ってきます。

「おかえり～

今日どうだった」

Mさんは、

N君が帰ってくる前に

頑張って赤ちゃんも寝かしつけたので

ゆっくりN君と会話をしたいと思っていました。

ところがN君からの返答は

「別に・・」

N君に悪気はありません。

今日も一日つつがなく

仕事をやりとげました

家についてホッと緊張が抜けたところに

「どうだった」と聞かれたから

そう答えただけです

ところがそれは

Mさんの小さな地雷を

踏んでしました

（は『別に』

私の質問に『別に』ってどういうこと

私と会話したくないわけ）



仕事から戻って

力を抜きたいN君、

テレビの前のソファにどっかと座り

スポーツニュースを観はじめます

「今日ね～、テレビでね～」

地雷を踏まれたMさんが

気を取り直して

話かけたのに、

N君は気が付かず

返事をしませんでした。

Mさんが台所仕事をしながら

N君を見ると

ソファのひじ掛けには

Yシャツ、ネクタイ、上着が

無造作に置かれていて

足元には脱ぎ捨てた

靴下・・

（それ、誰がいつ

片づけるわけ）

N君、2つ目の地雷を

踏んでしまいました


夕食ができました。

夕食を食べている間

Mさんはずっと無言です。

明らかに不機嫌です

Ｎ君は妻の笑顔が見たいので

ちょっとガッカリです

おまけに不機嫌な妻は

ちょっと怖い・・

でもN君は

勇気をだして聞いてみました。

「大丈夫？」

Mさんは沈んだ声で

「大丈夫」

N君はちょっと安心しましたが

夕食後、Mさんの皿を洗う音が

大きくて尋常ではありません

（きっと疲れているんだね。

そっとしておいてあげよう）

N君は自分の部屋に

移動しました。

ストレスが溜まっているとき

悩み事があるときに

一人になりたい男性は多いです。

妻に愚痴を聞いてもらって

慰められるのは

抵抗あります。

だからきっと妻も

一人になりたいのだろうな・・って

気遣ってあげたのでした

残念ながらN君、

それは3つ目の地雷でした・・

（私が気分を害してるって

わかっているのに

どうして何も言ってくれないの

おまけに部屋にこもるって

どういうこと

どうして「どうしたの」って

聞いてくれないの

どうして私の気持ちをわかっていて

無視するの

そう、私のこと大切に思ってくれて

いないのね

だったらいいわよ

私だって

あなたのことほっておくわ）



N君はお風呂に入りました。

いつもだったらMさんが着替えを

だしておいてくれるのに

着替えがありません。

（そうか・・疲れているからしかたないね）

Ｎ君はお風呂あがりにビールを飲みます。

いつもだったら

Mさんが「お疲れ様」って

ビールをついでくれるのに

Mさんが台所にいません。

（そうか・・疲れているからしかたないね）

N君はMさんに

理解を示したつもりでいました。

ところが

次の日も、その次の日も

Mさんの不機嫌は直りません。

とうとう「おかえりなさい」も

言ってくれなくなりました。

 

「どうしたの」って聞くと

「別に・・」と

返されてしまい

取り付く島がありません・・・・

私が既婚男性に

「家に帰って奥さんが

見るからに不機嫌なときに

どうしていますか」

という質問に

半数近くの男性が

「そうっとしておいてあげる」

「刺激しないように別室に行く」

と答えます。

でも

「そうっとしておいてあげる」は

「ほっとかれた」と

受け取られる場合が

とっても多いです。

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