- ウジ トモコ
- 代表取締役 アートディレクター
- 東京都
- アートディレクター
対象:ホームページ・Web制作
- 原島 洋
- (Webプロデューサー)
- 井上 みやび子
- (Webエンジニア)
先日、ある人気書評ブロガーさんがブログデザインのカスタマイズに挑戦したと言う記事がありました。
ブログの「資産価値」を高めるために・・・
お金をかけず・・・
時間をかけて「デザイン」に投資してみました!
(中略)
今までのと比較すると・・・
「ザイオンス効果」が期待できそう(笑)
・・・ではなく、やっぱりインパクトが違うかなと。
ブログというのは、
ある程度「雛形」が用意されている分
「カスタマイズ」までする人は少ないので、
デザインを変えるだけで・・・
「簡単に一歩抜け出せます」
また・・・
『デザインは365日、24時間、休まずに働き続けます。
経営者が変えようと思って変えないかぎり、これからもずっと働き続けてくれるのです。』
とウジさんも書かれている通り・・・
ブログは一度デザインに投資してしまえば・・・
24時間、365日稼動してくれます。
30分で作った、ということですがなかなか良くできているなぁと思い、データをお借りして来ました。もちろん、プロの仕事とは、レベルやベクトルが違いますが、おいしいところをサクっと使って大きく印象を変えています。(鹿田さん、合格ですっ!!)
**いきなり他人になるのではなく、まずはイメージのバージョンアップと思って(素人でも失敗しないリニューアルの条件)
ご存知の方も多いと思いますが、こちらは読むが価値という書評ブログをされている、鹿田尚樹さんのサイトです。手始めにということで、ヘッダーの画像だけを差しかえられています。ブログのデザインリニューアルに挑戦されるのであればヘッダーの画像だけまずは少しいじってみる、というのはなかなか良い挑戦だと思いますよ。
**可視化する事の意義を明確に(成功する戦略デザインの前提条件)
今回のリニューアルがとても良かったのは、鹿田さんご自身がこうしたい,という意志がはっきりとあり、目的地がきちんと定まっていたことにあるでしょう。ご本人のコメント通り、ワンランク上に行きたい、「ブロガー」として今より突き抜けたいというお気持ちが伝わって来ます。
可視化の効果にはいくつかパターンがありますが、最も代表的で効果的が期待できる主なものは、補完(足りないものを補う)、共感(好意を持って、同意できる)、誇張(極端にする事で分かりやすく目立たせる)などがあります。
今回の鹿田さんの写真は、見る人と同じ目線ですから基本的に読者と対等な印象を与えます。いつも気さくで話しかけやすい柔らかい雰囲気や、お人柄とはとても合っているとは思います。背景色となじみもよい本棚の写真も、中間のトーンでまとまっているために強烈な印象ではなくとても、さりげなく存在感を与えてくれるもので、鹿田さんのポジショニングにはぴったりですね。殺伐としたリニューアル以前から比べると、命を吹き込んでもらったデザインといっても過言ではないでしょう。
**人は目に見えるもの(すでに見てしまったもの)を、優先して信じる
私がこんなに激賛しているのにはもうひとつ理由があります。それはご本人と少し印象の違う「似顔絵」。実は、ご本人にお会いする前に、先に似顔絵の方を存じ上げていたのですが、文章とのマッチングというか、この似顔絵の人にこのしゃべりがあまり合っていないのではないかなぁ、と直感的にですが(すいません、右脳的に)感じているところがありました。
ご本人にお会いして、すでに出来上がったイメージよりも実物の方が良い、と思う事はよくありますが鹿田さんの場合もそうでした。こう言う時は職業病なのか、やはりもったいない!と思ってしまうんですよね。
ちなみに私自身の話しでいうと、「思っていたより小さい」「本の中のイメージより、感じが良くてやさしい」などとよくいわれます(あれ、イメージと本人が違うじゃんって?)。
これは掲載されている写真のアングルやライティング、来ている服、本文中の言葉遣いの印象のせいなんですが、いえいえ、これは一応は計算通りなんですよ。こじんまりしたただのいい人では、アートディレクターは務まりませんからね(笑)。
**ブランド人のブログデザインカスタマイズ事例紹介
以下に紹介するものは、そこそこ(というかかなり本格的に・・・)時間も費用もかけているものなので、まずは鹿田さんのようなリニューアルを目指す事をおすすめしますが、ブログをサイトのように使い、コンテンツが大量にあり今後も増え続けるという方には、参考になるかもしれません。
人気著者であり、心理学ジャーナリスト佐々木正悟さんの個人ブログ(デザイン担当:ウジパブリシティー、システム構築担当:ダイヤモンドメディア株式会社)
佐々木正悟のライフハックス心理学
編集プロダクション主催で教育ジャーナリスト中曽根陽子さんのサイト(デザイン担当:ウジパブリシティー、システム構築担当:株式会社ライブログ)
ワイワイネット
ちなみに佐々木正悟さんのブログは、いわゆるデザインテンプレートやブログのスキンなどであまりみかけない“斬新な配色”が特長です。鮮やかな黄色(山吹色)は目も覚める、モチベーションアップの色です。変わりといっては何ですが、タイトルやタブはクールでしかも「一応」おとなしめ、けっこうシンプルな印象にしてバランスをとっていますね。
中曽根さんのサイトは、実ビジネスとパーソナルブランディングの両立のために考えられて構成されています。プロダクション自体は、お母さんや小さいお子さんと深く関わりがありますが、ご本人のご専門はすでに『受験』『教育』という比較的シビアな世界に移行しつつありました。
ですから、既存のビジネスのなかの、代表であり主催者の位置づけをきちんと差別化しながら同時に『見せる』必要があったのです。
**デザインリニューアルは「目的がはっきりと定まっているからやる」ということ
簡単にやるにせよ、大掛かりにやるにせよ、これがまず大前提です。
AAP(オールアバウト)のブログでは画像も2枚しか貼れませんのでウェブやブログのデザインについては、また別の機会に(セミナーや書籍などで)きちんとご紹介したいと思います。ぜひ、お楽しみに。
来春早々,大阪でなんとセミナーの予定もあります(乞うご期待!)
ご参考になれば幸いです。
▼【ビジネス書評】鹿田尚樹の読むが価値
ビジネスブックミシュラン
▼失敗しないためのデザインポジショニング戦略とは?
視覚マーケティングのススメ (単行本(ソフトカバー))ウジ トモコ (著)
▼ビジネスに飛躍をもたらすための「視覚マーケティング」を研究するコミュニティです。
視覚マーケティング研究会