- 中野 博
- 株式会社エコライフ研究所 代表取締役
- 埼玉県
- 経営コンサルタント
対象:経営コンサルティング
- 戸村 智憲
- (経営コンサルタント ジャーナリスト 講師)
コンベンションでの3日間及びニューヨークでの3日間の取材を通じて、実感した事は、今のアメリカ人は「健康志向」から「健康体」へと進化しているのでは?と言うことだ。
15年ほど前より、肥満が大病の元だから、食べるものはより健康的なものを食べ、
ジムなどを利用して積極的に汗を流して健康になろうとする健康志向のアメリカ人が
増えている事までは感じていた。
しかし、今回のように明確な取材テーマを決め、事前に多くの情報を仕入れた後で、集中して関係者らを取材してみると、完璧なまでに健康体を手に入れようとする人々が増加しているのであり、成功者の証は健康体である事、と豪語するものも少なくはなかった。
しかも、そのレベルが単に食品や化粧品や運動などのレベルにとどまらず、メンタルなところにまで及んでいるのだ。メンタルヘルスケアとしては、各種セラピーがあるが、実に日本で言うならば、予防のための検査道具なども市販され、病院よりも予防療法的なサービスを行う専門機関を利用しているそうだ。
もちろん、アメリカには日本のような社会保険などによる医療機関での割引のようなサービス(現実には毎月の社会保険や国民保険の徴収額にて充当するものであるが)はないので、医師にかかる時は莫大な金額が必要となる事も影響はしているが。それにしても、予防医療的な発想は現在の日本でも推進派が増えているため、参考となる。
さて、ここで予防療法としても数多くの種類があることも伝えておく必要があるだろう。
今回の出展者のうち、およそ5割強が水などのドリンクとサプリメント(栄養補給材)で占められていた。それだけ関心が高く市場性が大きいからであろう。次に、美容関連商品やシャンプーや石鹸類で全体の3割ほどが占められていた。
残りの2割の中には、とてもユニークな商品やメンタルヘルスケアの商品やサービス類であった。
あと、驚いた事は、こうした健康をより積極的に促進する上での情報誌が全部で50種類ほど確認できた事である。これらの雑誌には、健康関連の商品の広告が所狭しと掲載されていたところを考えれば、相当な大きな市場に育ってきている事を感じざるを得ない。
よく、健康は失って初めてありがたさがわかる、と言うが、アメリカ人は人口の7割が肥満と言うデータがあり、それ以外にも数々の病気をもつ国民だと言われる。
まさに、健康を失ってしまった人たちなのだ。
あのタバコをよくすっていたアメリカ人が今では先進国の中では、もっともタバコ人口が低いといわれるほど、健康に対する意識レベルは高まっている。
そして、今日のアメリカ人はマイナス要因を取り除くレベルの健康志向から、もっと積極的に健康なからだとこころを手に入れようと、あたかも競うようにしている現実を知った。
以外に思うかもしれないが、アメリカでは、いま、まさに、健康を積極的に手に入れ促進する
ウェルネスの考え方が急速に広まりつつあるのです。
この大きな流れは、来年には日本に本格的に到来する予感がしてならない。
社会保険制度、年金問題、60歳以降の労働の問題、そして少子高齢社会の本格到来と、
将来に対する不安要素が日本には多いですよね。
そうした背景の中で、ビジネスとしても個人の防衛作としても、これから始まろうとする
ウェルネスビジネスの台頭は、発展せざるを得ないほどの環境がそろっている事を
あなたにも知っていただきたい。