嘘をいうつもりがないのに、結果的に嘘になってしまうこと - 組織改善・風土改革 - 専門家プロファイル

ユニティ・サポート 代表
東京都
経営コンサルタント
03-4590-2921
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

注目の専門家コラムランキングRSS

対象:人事労務・組織

専門家の皆様へ 専門家プロファイルでは、さまざまなジャンルの専門家を募集しています。
出展をご検討の方はお気軽にご請求ください。

嘘をいうつもりがないのに、結果的に嘘になってしまうこと

- good

  1. 法人・ビジネス
  2. 人事労務・組織
  3. 組織改善・風土改革
社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集 私の思い・考え

 「嘘も方便」などといい、それを実践するかのようにうまく立ち回る人がいます。

 私の周りにはいませんが、そういう行動をする人に関する話を聞いていると、やはり最後にどこかで恨みをかったりトラブルを起こしたりして、結局はお互いの縁が切れてしまうことが多いようです。

 

 嘘を言う人は、周りにいる顧客、社員、その他関係者から信頼されず、中長期での安定した関係を築くことはできません。それはビジネスそのものが成り立たないということになりますから、やはりビジネスの上での嘘は禁物です。

 また、海外ではいろいろなことがあるようですが、日本国内のビジネス慣習であれば、嘘を言ってまでも儲けようという人に出会うことはほとんどありません。正直にビジネスをしている人が9割以上だと思います。

 

 そんな中で、ある会社の社長が新入社員にされていた講話で、「嘘をつくつもりがなくても、結果的に嘘になってしまうことがある」というお話が印象に残っています。

 

 例えば、相手の言うことを深く確認せずに思い込んだまま、「わかりました」などと安請け合いをしてしまい、もしもその時にお互いの意図が食い違っていて、そのままに物事が進んでいったあとから、その食い違いがどこかで発覚したとすると、初めに言った「わかりました」という言葉が、「実はわかっていなかったじゃないか!」と、相手にとっては嘘をつかれたのと同じことになってしまう、というようなお話でした。

 

 本人には嘘のつもりが全くなく、相手も嘘をつかれるとはまったく思わず、お互いにまったく悪気がなくても、少しのコミュニケーションギャップを放置しただけで、それが嘘につながってしまうようなことがあるということです。

 

 この話を聞いた時、私自身も思い当たることがあってドキッとしてしまいました。

 お互いの思い込みによる行き違いというのは、大きなことから小さなことまで、いろいろな場面で経験していますが、それが「結果的には嘘をついたことになる」とまでは、思ったことがなかったからです。

 これを単なるコミュニケーションの行き違いだと軽く考えていると、それが意図していなかったことであったとしても、結果的には言ったことが嘘になり、その嘘が始まりとなって信頼を失い、人との縁が切れ、ビジネスが成り立たなくなる恐れがあるということです。

 嘘をいうつもりなどまったくなかったのに、言ったことが結果的に嘘になってしまうということは、自分にとっては不可抗力だったとしても、相手にとっては嘘をつかれたという事実に変わりはありません。

 

 コミュニケーションの中では小さな行き違いというのは、どうしても避けられないものですが、そういうことがきっかけで嘘につながってしまうことがあり、それで信頼を失ってしまうこともあり得ます。

 一つ一つは小さなことでも、コミュニケーションギャップや勝手な思い込みが起こらないように、認識合わせを細かく行なうことが大切だと感じます。

 

カテゴリ このコラムの執筆専門家

(東京都 / 経営コンサルタント)
ユニティ・サポート 代表

組織に合ったモチベーション対策と現場力は、業績向上の鍵です。

組織が持っているムードは、社風、一体感など感覚的に表現されますが、その全ては人の気持ちに関わる事で、業績を左右する経営課題といえます。この視点から貴社の制度、採用、育成など人事の課題解決を専門的に支援し、強い組織作りと業績向上に貢献します。

03-4590-2921
※お電話の際は「"プロファイル"を見た」とお伝え下さい。

カテゴリ 「社員にやる気を出させるヒントになるエピソード集」のコラム

カテゴリ このコラムに関連するサービス

対面相談 【対面】「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考える

当事者では気づきづらい組織風土の問題をアドバイス。同テーマ商品の対面相談版です。

料金
6,000円

「今一つ元気がない」「何となく一体感がない」など、職場の風土や雰囲気に関する悩みについては、当事者しかわからない事情とともに、当事者であるために気づきづらい事もあります。これまでのコンサルティングで、活気を維持する、活気を失う、活気を取り戻す、という様々な事例、プロセスを見た経験から、会社状況に合わせた原因分析、対策をアドバイスします。(同テーマのメール相談を、より詳細に行うための対面相談です)

【対面】「活気がない」「やる気が出ない」職場活性化を考える

このコラムに類似したコラム

「自分の当たり前」が相手には新鮮なことがある 小笠原 隆夫 - 経営コンサルタント(2020/09/22 08:00)

「みんなそう思っている」というリーダーの思い込み 小笠原 隆夫 - 経営コンサルタント(2018/05/08 08:00)

会話から「主語」がなくなってしまう理由 小笠原 隆夫 - 経営コンサルタント(2016/11/08 08:00)

「あうんの呼吸」に頼るマネジメントの弊害 小笠原 隆夫 - 経営コンサルタント(2015/04/28 08:00)

“無駄”と思えないから減らせない「無駄な会議」 小笠原 隆夫 - 経営コンサルタント(2023/11/08 16:13)