自民党税調平成21年度税制改正大綱(抜本改革の方向性) - 会計・経理全般 - 専門家プロファイル

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自民党税調平成21年度税制改正大綱(抜本改革の方向性)

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税制改正 平成21年度税制改正
平成21年度の税制改正大綱が自由民主党税制調査会から
12日、発表されました。

翌13日の公明党のニュースによると、
自民党津島税調会長、公明党井上税調会長が出席した上で、
両党の合意により与党税制改正大綱が決定したとされていますから、
この自民税調による大綱が、そのまま与党の大綱となったようです。

そうすると、今度の通常国会では、この大綱に基づいた
税制改正法案が提出され、国会での論議の中で一部修正される
項目もあり得るであろうが、概ねこの通りに改正される運びとなった。

我々税理士が肝に銘じなければならないのは、
10月24日の遡及立法事件福岡高裁敗訴の記事(詳しくは検索して下さい)
でも書きましたが、適用限界2週間程度の新聞の片隅に掲載された
税制改正大綱の記事や、一部の税理士等による喧伝活動のみで
納税者への周知がある程度できているとする裁判所の姿勢である。

これでは、情報をいち早くクライアントに提供できなかった
税理士の専門家責任は免れることは出来ず、節税が出来なかった
納税者から税理士賠償訴訟を提起されたら、勝てないことに
なりかねないのである。

そこで、今日、明日で、自民党税制改正大綱を簡単に紹介する。

70ページに上る大綱は、以下の4つに分けれている。
第1 平成21年度改正の基本的考え方
第2 税制抜本改革の全体像
第3 平成21年度税制改正の具体的内容
第4 検討事項


第1、第3の具体的な内容については、明日の記事で紹介することとし、
今日は、先送りされた税制の抜本改革について検討したい。


大綱は、第2において、次のように記載する。(抜粋)

昨年の税制改正対抗において、後世代に負担を先送りしないために
必要な措置について、不退転の決意でその具体化に取り組む決意を述べ、
これまでも累次にわたって税制抜本改革の早期の実現を訴えてきた。

その基軸となるべき消費税率の見直しについては、現下の厳しい
経済金融情勢をかえりみれば今その実施のタイミングにない。

しかし、毎年1兆円規模で費用が増大する社会保障制度の持続可能性の
確保はもとより、来年度から実施する基礎年金国庫負担割合の
2分の1への引き上げや、社会保障の機能強化に対する国民の要請に
適切に応えていくためには、制度準備を整えた上で、

経済情勢の好転後、

速やかに税制抜本改革を実施する必要がある。

1 個人所得課税については、格差是正や所得再分配機能の回復の
観点から、各種控除や税率構造を見直す。

2 法人課税については、国際的整合性の確保及び国際競争力の強化の
観点から、課税ベースの拡大とともに、法人実効税率の引下げを検討する。

3 消費課税については、その負担が確実に国民に還元されることを
明らかにする観点から、消費税の全額が社会保障給付と少子化対策に
充てられることを明確化した上で、税率を検討する。

4 自動車関係諸税については、税制のあり方及び暫定税率を含む
税率のあり方を総合的に見直し、負担の軽減を検討する。

5 資産課税については、格差の固定化防止、老後扶養の社会化の
進展への対処等の観点から、相続税の課税ベースや税率構造等を見直し、
負担の適正化を検討する。

6 納税者番号制度の導入の準備を含め、納税者の利便の向上と
課税の適正化を図る。

7 地方税制については、地方分権の推進と、国・地方を通じた
社会保障制度の安定財源確保の観点から、地方消費税の充実を
検討するとともに、地方法人課税のあり方を見直すことにより、
税源の偏在性が小さく、税収が安定的な地方税体系の構築を進める。

8 低炭素化を促進する観点から、税制全体のグリーン化を推進する。


その上で、第4の検討事項において、以下のように記述する。(抜粋)

1 グリーン環境投資の拡大を通じて内需拡大に貢献し、経済社会、
国民の生活行動の変化を招来するよう、環境先進国として、
未来に向けて低炭素化を思い切って促進する観点から、
税制のグリーン化を推し進める。

2 少子・高齢化が急速に進展し、本格的な人口減少社会が到来する中、
社会全体の意識改革や働き方の見直し、税制面においても少子化対策を
支援していくことが重要な課題となっている。
扶養控除のあり方を検討するとともに、少子化対策のための国・地方を
通じて必要な財源の確保について、税制抜本改革の中で検討する。

3 要援護高齢者等の介護費用に係る税制上の措置については、
介護保険の実施状況や介護保険制度改革に向けた検討状況を勘案しつつ、
税制抜本改革における特別な人的控除の見直しとの関係等も踏まえ、
具体的な検討を行う。

4 企業年金、確定拠出年金等に係る税制については、年金制度改革の
議論等を見極めつつ、拠出・運用・給付段階を通じた課税のあり方に
ついて抜本的な見直しを行う。

5 納税者番号制度は、的確な所得把握を通じて適正・公平な課税の
実現に資するものであるが、行政効率化に資する異議も大きい。
現行の住民票コードの活用や、社会保険番号との関係との整理等を
含め、国民の理解を得て、早期かつ円滑な導入を目指すべきである。

7 市街化区域内農地については、都市計画制度等の見直しの中で、
農地に係る制度上の位置付けや保全・利用のあり方の検討を行い、
それを踏まえ、相続税の納税猶予制度のあり方について
必要な見直しを検討する。

8 試験研究等を目的とする独立行政法人を指定寄付の対象とする
措置については、その事業実態を見極めつつ、対象となる法人の
範囲等について、平成22年度税制改正に向けて具体的に検討する。

12 近年、国際条約の発効や国民の健康増進の観点から、たばこ消費を
積極的に抑制すべきとの指摘も出てくるなど、たばこをめぐる環境は
変化しつつある。たばこに関するあらゆる健康増進策を総合的に検討
した結果を受けて、たばこ税のあり方について、必要に応じ、検討する。

13 酒税のあり方については、税制の中立性・公平性・国際性の
観点や財政状況等を踏まえ、酒類間の税率格差を縮小する方向で、
税制抜本改革も念頭に置きつつ、引き続き検討する。

15 公益法人制度改革に対応する税制上の措置については、
新制度施行後の実態を見極めつつ、必要な見直しを引き続き検討する。

16 金融危機の中、世界的に開発資金の確保が一層困難になることが
予想される一方、途上国支援のための資金の需要は依然として大きい。
こうした状況を踏まえ、また地球温暖化対策の一環として、国際社会が
共同して途上国を支援するための税制のあり方について、
納税者の理解と協力を得つつ、総合的に検討する。


自民税調による税制改正大綱は、明日検討する具体的な改正案と同時に、
先日の政府税調の答申が新しいことを何も検討せず、ただ先送りにした
のとは異なり、責任政党として、来年以降に抜本的税制改正を
どのように取り組んでいくのかの道筋を約1割の8ページに渡って、
かなり具体的な方向性を示してくれている。

この答申に民主党税調がどう応えてくれるのか。

私としては、民主党が責任政党としての政権担当能力を
持っているか否かを図るためのバロメーターとして
期待したいところである。

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