次世代パッシブソーラー【そよ風】 施工風景-4 - 住宅設計・構造設計 - 専門家プロファイル

鈴木 克彦
株式会社マクス 代表取締役
建築家

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対象:住宅設計・構造

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次世代パッシブソーラー【そよ風】 施工風景-4

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次世代パッシブソーラー【そよ風】搭載の家 富士市 パッシブソーラー【そよ風】の家
静岡県富士市の新築現場では、次世代パッシブソーラーの【そよ風】システムの施工中ですので、前回の続きをご紹介致します。

今回は屋根工事終了後の屋根面での温度に関するご報告です。

ちなみに、温度の測定日は寒気が入り、12月並の寒さということで、測定時の気温は10℃程度だったはずです(それでも静岡は暖かいのです)。

測定前に、駐車場の車のボンネットを測定した所、黒い車が34℃、シルバーの車が20℃でした。
これを前提に、写真で屋根を見て下さい。

右側が南面。

南側の下の方、つまり樋がつく方ですが、ここは空気が入ってくる辺りで、32℃でした。

屋根も黒なので、黒い車と同じくらいです。

そこから空気は屋根の高い方へと運ばれますが、一番高い所で、38℃。
やはり採熱板の効果もあって、温度が上がっています。

ちなみに、日が当たっていない北側は8℃。
冷たいです。


そして、もう一枚の写真は、空気を集めるチャンバーの部分。

施工風景-2を見て頂くと分かりますが、【そよ風】システム最大の特徴である、
『夏は熱い空気を建物内に入れないで屋根で逃がす』
為に、排気用のプロペラがありました。

今の段階では、電気を一切繋いでいませんので、当然プロペラは動いていませんが、制御弁は室内側への採り入れ口が締まっており、このプロペラ側への採り入れ口が空いています。

なので、先程南面を通って登ってきた空気は、このプロペラの部分から、勝手に排出されています。
空気は暖まると軽くなり上に登るからです。

先程の温度が書いてある写真に戻ると、屋根のチャンバー部分の内側で温度を測ると、プロペラがない部分で14℃、プロペラがある部分付近で26度でした。

夏には屋根は今とは比べものにならない、過酷なまでに熱くなります。
当然温度差も高くなり、空気の上昇力も高まります。

その熱を室内に入れずに逃がしてしまえば、室内はそれだけ快適になります。
森の木陰で涼むイメージです。


尚、12/14(日)は、構造見学会を行います。
実際にご覧頂けますので、是非どうぞ。
詳しくはこちらです。


鈴木克彦 『頑張れ四代目日記』 より


尚、次世代パッシブソーラー【そよ風】システムについては、こちらをご覧下さい。
施工:株式会社マクス