- 大塚 嘉一
- 菊地総合法律事務所 代表弁護士
- 弁護士
対象:民事家事・生活トラブル
- 榎本 純子
- (行政書士)
〇〇小の大塚です。今日は、教育長はじめ教育委員の先生方、お集まりいただきまして、ありがとうございます。
本日は、子供たちの国際力向上のための教育と環境整備というテーマに関連して、質問というより、提案があります。
先ほど、英語の教科化を先行実施する予定であると言うお話でしたが、現在、ALTというんですか、外国の若い男の子、女の子が、教室に来て、子供たちと楽しそうにしていますが、私は、これでは足りないと思います。
英語ネイティヴの発音を聞いて、そのままオウム返しに再生できるのは、小学校の低学年までですね。私の経験だと、低学年までだと、ネイティヴの言うとおり、そのまま真似できる。アの音も、ちゃんと3種類、4種類使い分ける。thの音もでる。rとlの区別もつく。説明なしで、子供自身ができる。しかし、小学校高学年以降になると無理なんですよ。こうして、こうやるんだよ、と教えてあげないとできない。
話が飛びますが、絶対音感といって、音楽家は音階がわかりますよね。僕などは全然ありませんが。あれは絶対音感を習得するのではなくて、人間は、もともと持っているものだそうです。だけど、失っちゃう。それを失わないようにするのが教育で、そのように育てられた人だけが絶対音感を持つ。そんな仕組みのようです。英語の言うこと、聞くことにも関係がありそうです。習得する限界として。
ALTの活用は、勿論、どんどん進めてもらいたいのですが、それと同時に、日本人で、自分で英語を勉強して発音が上手くなった人の活用が是非必要だと思います。英語ネイティヴでは教えられないんですよ。なぜなら、生まれながらに発音しているので、どうやれば発音できるかが説明できない。
小学校の今の先生方は、「英語を教えるって、約束がちがうよ」と思っている人が多いと思うんです。これからの先生は違うと思いますが。小学生に英語を教えるつもりで先生になったのではない人は、まだまだいっぱいいる。英語教育で、一番混乱している現場は、小学校だと思います。中学校、高校にいけば、英語を教えるんだというつもりで先生になった人がいっぱいいると思いますが。
僕は、〇〇区が、先行して、発音を重視する教育モデルを作って、日本中に広めるくらいの勢いで、取り組んでもらいたいと思っています。英語なんて、発音はどうでもいいという極端な意見もありますが、僕はそうは思わない。ちゃんと発音できることは、すごく大事だと思います。
以前、〇〇区の小学校で、ニュージーランドから来た人がPTA会長をやっていて、その方は、すごく流ちょうな日本語をしゃべる。それだけで、一種の信頼感を持つ。もちろん、内容と発音とは違うんだが、きっちりした日本語、きっちりした英語を話せる、というのは、それ自体で、すごく意味のあることだと思います。
発音を一生懸命勉強するということは、別にネイティヴにおもねているということではなくて、相手にこちらの考えを理解させるのだという積極的な意味で、大事になります。
そのためには、今申しあげたように、ALTだけじゃ足りない。小学校の先生方だけでも困っちゃう。日本で生まれ育って、勉強して英語をしゃべれるようになった人の活用を是非考えていただきたい。〇〇区には、そんな人が、いっぱいいると思うんですよ。今現在、ボランティアでやっている人は一杯います。その人の中から探してもいいし、あるいは公募してもいい。
ただ、この作業は、すごく難しいですね。というのは、発音をきっちりやる、という方法論は、まだ確立されていないですね。読み書き、特に読みに関しては、日本の教育は相当高度なものがあります。しかし、話すことについては、まだまだ研究が足りない。とんでも本に、東大の先生が推薦文を書いたり、ということが平気であります。
だから、そんなに簡単なことじゃあないが、〇〇区には、是非やってもらいたい。私には、夢があるんです。I have a dream.いつの日にか、発音重視の〇〇区モデルが、日本全国の市町村で教えられている。
僕は、極端なことを言えば、小学校では、読む、書くは要らないと思う。本当に、ちゃんと発音できること、聞くことができることは、極論かもしれないければ、それで十分くらい。それを小学校のうちにやらないと、中学、高校、大学、社会に行ったときに、なかなか読み書き中心から抜け出せないんじゃないか。是非〇〇教育長におかれては、全国に先駆けて、発音重視で、〇〇区の子供たちのために頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
このコラムの執筆専門家
- 大塚 嘉一
- (弁護士)
- 菊地総合法律事務所 代表弁護士
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