日経記事;『「自動運転車、高速道で隊列」22年商業化を明記 政府成長戦略』に関する考察 - 新規事業・事業拡大全般 - 専門家プロファイル

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日経記事;『「自動運転車、高速道で隊列」22年商業化を明記 政府成長戦略』に関する考察

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皆様、
こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

5月3日付の日経新聞に、『「自動運転車、高速道で隊列」22年商業化を明記 政府成長戦略』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『政府が6月にまとめる成長戦略の概要がわかった。流通業などの省力化につながる高速道路での自動運転を2022年に商業化すると明記するほか、小売業でも外国から従業員を受け入れられるようにする。深刻化する人手不足問題への対応と人工知能(AI)などを活用した生産性の向上の両輪で成長を目指す。

過疎地で運行が減るバスやタクシーに代わり、公道で無人車を走らせる実証実験を今年度から始める。東京五輪の会場を含め、20年に無人走行による移動サービスを実現する目標だ。ドライバー不足に対応するため、高速道路でのトラックの隊列走行も早ければ22年に商業化すると明記する。

自動運転などと並ぶ柱の一つが外国人材の受け入れだ。製造業には外国人の短期間の転勤を可能にする「受け入れ事業」制度がある。海外のグループ社員が簡単な手続きで日本の在留資格を受けられる仕組みだ。この制度を参考に流通業でも今年度中に外国人を受け入れられるようにすることを検討する。

今後は小売り以外の成長分野でも適用を検討する。

高度人材の卵である外国人留学生は今夏以降の5年間でアジアの理系大学から1000人を受け入れる。留学生の日本での就職率を上げるため、日本語教育などの専門プログラムも国内12大学で始める。優れた経営手腕や技術を持つ高度外国人材は22年末までに16年10月の3倍超となる2万人を目指す。

ネットなどを使って、余っているスペースや車を個人間で融通するシェアリングエコノミーのモデル事業も今年度中に全国30カ所に広げる。金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックの推進なども盛り込む。』

本日の日経新聞に、以下の記事が掲載されています。
★宅配クライシスヤマト、1万人採用 人件費160億円増 残業を抑制
★業種超え人材争奪 ヤマト1万人採用 人への投資手厚く
★中小製造業の人手不足最高に 4月の判断指数

どの記事も、日本全体で15歳から64歳までの生産年齢人口が急減少することらくる、労働力不足を解決するための対応や課題について書いています。

政府が6月にまとめる成長戦略の基本骨子案が、本日の日経記事で書かれています。

主な対策は、インターネット・IT・人工知能(AI)を活用した省力化・自動化と外国人材の受け入れです。

まず、人件費は労働者不足のため、一般的に上昇することになります。宅配事業最大手のヤマト運輸が、1万人を採用して、賃金を上げれば、必然的に他の運送会社も賃金を上げないと、運転手や物流センターでの要員確保が困難になることによります。

すでに、飲食業や店舗などの接客やサービスなどを行う人たちの賃金は、上昇しつつあります。

また、製造業、建設業などの現場で働く人材も大幅に不足していますので、少しでも賃金を上げて、他社より1人でも多くの人材獲得競争が起こっています。

今後、多くの国内企業は、労働力の確保と高くなる人件費の課題に直面していきます。

人手不足を補うために、5月1日に、日経記事;『人手不足 進化する職場(上)働き手に寄り添う 制約超え全員参加』に関する考察 [ベンチャー・中小企業支援]のタイトルで書きましたように、女性労働力確保や柔軟な働き方を認めるなどとする対応を国内企業は、行う必要があります。

さらに国全体で必要なことが、あらゆる分野での自動化・省力化の実現になります。

日本のオフィスワークの生産性は、公益財団法人日本生産性本部が2016年12月19日に発表した「労働生産性の国際比較 2016 年版」によると、以下の通りです。

1. 労働生産性の国際比較 (従来基準による比較)
・OECD データに基づく2015 年の日本の時間当たり労働生産性は、42.1 ドル(4,439 円)。米国の6 割強の水準で、順位はOECD加盟35カ国中20 位だった。1 人当たり労働生産性は、74,315ドル(783 万円)、OECD加盟35カ国中22位となっている。

2. GDP 新基準に基づく労働生産性の国際比較
・GDP 基準改定後の数値をもとに試算すすると、2015 年の時間当たり労働生産性(就業1 時間当たり名目付加価値)は44.8 ドル(4,718 円/購買力平価(PPP)換算)。従来基準から6.3%上昇し、順位もOECD加盟35カ国中19位と従来基準による順位から1 つ上昇している。
・1 人当たり労働生産性(就業者1 人当たり名目付加価値)は78,997 ドル(832 万円)。順位は、OECD加盟35カ国中22位となっている。


上記にありまように、決して日本のオフィスワークの生産性は、OECD加盟国の中で高くない状態になっています。

少々極論を言いますと、行政機関を含めた日本のすべてのオフィスから紙による作業を無くして、電子化するやり方に変えれば、オフィスワークの生産性は、一気に向上します。

これに伴って、定型的な事務作業をインターネット・IT・人工知能(AI)をフル活用して、自動化・省力化を図れば、人手に頼る依存度が減少します。

自動車運転手の仕事も、バス、トラック、タクシーなどで自動運転化が進むと、交通事故や交通渋滞が減少するとともに、人手に頼る依存度が減少します。

ITを支えるソフトエアや人工知能(AI)がさらに進化し続けると、これらを活用するためのコストも減少することが、今までの経験則ではその可能性が高まります。

「必要は発明の母」です。今の日本は、OECD加盟国の中で先陣を切って少子高齢化、生産年齢人口の急減少という非常に難しい課題に直面することになります。

政府が6月にまとめる成長戦略は、上記深刻な課題を解決するための処方箋になります。

この処方箋は、官民一体となって、解決するための仕組みを早期に開発・実用化する必要があります。

この仕組みづくりに成功すると、日本は人口減少化で、活気ある社会・経済状況を維持拡大できることになります。

他のOECD加盟国や中国が、そう遠くない将来直面する人口減少化の課題解決に、日本のノウハウが役に立つとともに、新規事業機会が生まれます。

最近、テレビ東京のワールドビジネスサテライト放送で、日本生命保険相互会社がコールセンター業務に導入している「Robotic Process Automation(RPA)」が紹介されました。

RPAとは、ロボットプロセスオートメーションの略であり、ハード的なロボットではなく、パソコンに搭載されたソフトエアロボットのことを言います。

このソフトウェアは、人工知能(AI)や各種アプリケーションアルゴリズムなどを活用して作られています。

日本生命保険は現在、新規契約や請求書のデータ入力など16の業務に6台のロボットを活用しています。 ロボット6台で20名分以上の仕事をしているとのこと。コールセンター業務の担当者数を削減できています。

市などの行政機関の多くの手続は、定型化されたものですから、市民がインターネット上のWebサイトから各種手続きを申し込むと、RPAが自動で行えます。その結果、役人の数を減らせて、当該人員を民間企業に回せることになるとともに、行政コストも削減できます。

私は、政府が6月に発表する成長戦略の内容とその具体的な実施状況に大きな関心をもっています。

この自動化・省力化分野には、多くのITベンチャーや中小企業に大きな新規事業機会を生み出すことになります。

これらの視点から、国内の自動化・省力化の動きに注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

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