日経記事;『日仏間で保冷宅配 ヤマト、高成長の海外拡大』に関する考察 - 海外展開 - 専門家プロファイル

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日経記事;『日仏間で保冷宅配 ヤマト、高成長の海外拡大』に関する考察

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皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

4月9日付の日経新聞に、『日仏間で保冷宅配 ヤマト、高成長の海外拡大』のタイトルで記事が掲載されました。

本日は、この記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は、以下の通りです。

『ヤマトホールディングス(HD)はフランス宅配最大手のクロノポストと連携し、2018年から日仏間で宅配便の保冷輸送を始める。日本からパリ市内は最短で翌日に荷物を届ける。

日本と欧州連合(EU)は経済連携協定(EPA)の年内の大筋合意を目指しており、生鮮品を中心に日仏間の取引拡大に備える。

ヤマトが欧州向けに保冷宅配サービスを提供するのは初めて。ヤマトの国内事業は人手不足による人件費高騰と、大口割引が適用されるインターネット通販の荷物の増加で収支が悪化している。成長性が高い海外事業を広げる。

配送は日本国内をヤマト、フランス国内をクロノポストが担う。保冷機能付きの航空コンテナやトラックを使い、一貫して0~10度に保つ。

1箱から発送可能で日本からは日本酒や果物、鮮魚、フランスからはチーズやホワイトアスパラガスなどの輸送需要を見込む。両社は保冷輸送の品質を一定にするためノウハウを相互に交換する契約を結ぶ。

既に手掛けるアジアへの保冷宅配便ではシンガポール向けで荷物1個6050円から。関税は別途かかる。フランス向けはこの水準を大幅には上回らないようにする。』


最近、何度か本ブログ・コラムで国内インタネット通販事業を支える物流体制が、人手不足により、現行サービス水準維持できくなることについて書いています。

この深刻な人手不足は、15歳から64歳までの生産年齢人口減少からきていますので、短期間に解決するやり方はありません。

必然的に、国内の物流コストは上昇していきます。ヤマト運輸や佐川急便、日本郵便などの国内宅配事業を支える企業は、人手不足と上昇する物流コスト対策の課題解決を行うことが求められます。

アマゾンや楽天などの大手インターネット通販事業者は、物流費に対して大口割引を求めていますので、国内物流事業者は、国内事業については今後も厳しい状況が続くことになります。

この事業環境下で、今後も事業収益を拡大させていくには、一つのやり方として、海外市場開拓があります。

日本国内は、上記生産年齢人口減少から、国内市場規模の縮小、労働者不足などの深刻な事態に陥る可能性があります。

しかし、アセアン地域では、現時点でベトナム、インドネシア、フィリピン、などの国で人口増加が続いており、経済発展も継続しています。

米欧は、移民の受け入れで人口増加を維持しています。今、大きな問題になっているのは、中東での紛争多発による大量避難民の増加・流入による社会的混乱です。

中長期的には、米欧は穏やかな移民受け入れで、生産年齢人口を維持しながら、人口減少に対応していくやり方は、続くとみています。

つまり、国内のベンチャー、中小、中堅、大手の企業は、今後とも収益確保・拡大を実現していくには、海外市場・販路開拓を行うことが求められます。

一方、海外向けインターネット通販の事業は、BtoBおよびBtoC両タイプのビジネスで、需要が急拡大しています。

インターネット通販は、たとえば、製造事業者にとっては最終顧客への直接販売になります。

製造事業者にとって、直接販売の魅力・アドバンテージは、販売価格を自ら設定できること、最終顧客の自社商品・サービスに対する反応が直接知ることができること、顧客ニーズがより理解しやすくなること、利益マージンを拡大できることなどのメリットがあります。

顧客側も、商品・サービスの提供者と直接会話できること、一般的により安い販売価格で購入できることなどのメリットがあります。

このように、海外向けインターネット通販事業は、毎年市場拡大に伴って、時宜い規模が大きくなることは確実です。

ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便などの国内宅配事業者が、この急拡大している海外向けインターネット通販事業により積極的に取り組むことは、極めて重要であり、合理的です。

現在、多くの国内ベンチャー・中小企業は、海外市場開拓・販路開拓を積極的に行っています。

海外販路の獲得は、海外販売会社と契約して販売行為を委託するか、インターネット通販を行うかのやり方が主流になります。

両方の販路は、いずれにせよ国内から海外への輸出であり、輸送・物流が必要になります。

現在、国内ベンチャー・中小企業が、輸出するとき、海外向け輸送を委託する事業者選定に悩むことが多くなっています。

輸送費や輸送の質(梱包や商品の破壊などのリスク)など予測が難しい状況下で、最適なフォワーダー(Forwarder;荷主から貨物を預かり、関連する事業者の運送手段(船舶、航空、鉄道、貨物自動車など)を利用して運送を引き受ける事業者)を選定しています。

国際的なフォワーダーとしては、FedEx、DHLなどがあり、国内事業者では、日本通運(日通航空)、近鉄エクスプレス、郵船ロジスティクスなどが大手事業者になります。

この状環境下で、国内ベンチャー・中小企業が海外向けインターネット通販を活用して販路開拓・集客を積極的に行っていますので、この需要を取り込むことが、今後、国内宅配事業者にとっては、必要なことになります。

国内ベンチャー・中小企業に、インターネットを通じて(Webサイトなどの媒体)から、自社サービスの特徴、優位性などを分かりやすくサイト上で情報発信して、潜在顧客の理解を得ることが重要です。

ヤマト運輸、佐川急便、日本郵便などの国内宅配業者が、インターネット通販需要を含めて、国内事業者の海外向け需要をより積極的に取り込んでいく動きをしています。
私は、国内宅配事業者が海外向けインターネット通販事業を支えながら、利用者とサービス提供者の両者が「Win/Win」の関係を維持強化することを期待します。

宅配可能な商品であれば、相手企業や個人がいる国によりますが、一般的には、国内ベンチャー・中小企業は上記する国内宅配事業者のサービスの活用が可能です。

この視点から、今回ヤマト運輸がフランスとの間で、日仏間で宅配便の保冷輸送を始めることは、大いに歓迎します。

この動きは、国内の生鮮食品を付加価値の高い状態で、輸出できることになることによります。

ベンチャー・中小企業の海外向けインターネット通販事業を支援する立場から、今後の国内宅配事業者の海外展開に注目していきます。

よろしくお願いいたします。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁


 

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