- 大澤 眞知子
- Super World Club 代表
- カナダ留学・クリティカルシンキング専門家
「日本はどうしてるやろうな〜」と毎日チェックする日本経済新聞。
またまた「あ〜あ」という記事発見。
ー日本の高校生は米中韓と比べて勉強の姿勢が受け身的であることが13日、国立青少年教育振興機構(東京)の調査でわかった。「勉強したものを実際に応用してみる」と答えた日本の生徒の割合は10.2%で4カ国の中で最も低い。同機構は「板書をノートに書き写すなど、現在の学校の授業スタイルが反映されている」と分析する。ー
カナダにやって来る正規高校留学・大学留学・ボランティアのサポートの長年の経験から、「本当にそうです。日本の教育制度では自主的行動は育ちません!」と重ねて納得。
カナダの高校で日々行われている学習活動とは、正に「勉強していることを実際に応用して考えて見る」ことです。
日本の学校の日常のように、教師がいわゆるわかりきった「事実」を黒板(未だに黒板!)に書き、生徒がそれを黙々と写すなどという光景は異次元のもの。
こんな様子をカナダで説明すると「何を言ってるのか意味不明?」のような不思議な顔をされます。
そんな教育が未だに疑問もなく行われていることが全く信じられないようです。
従って、日本からカナダに留学してくる高校生たち。
まず90%失敗します。
英語の問題より、自分で考え分析し自分で答えを出すという、能動的学習に全くついて行けません。
15年以上受け身で、考えることをせず、黒板を写し、テストで丸暗記しかして来なかった脳は、「勉強していることを実際に応用して考える」など理解出来ません。
その大きなギャップを埋めるため、留学前の準備を強力に勧め、オンラインで指導しています。
が。
カナダの子供たちが15歳まで(中学まで)に全身で習得して来た「自分で考える」学習に、徐々にでも適応していける日本人には、元々の高い知的能力が必須です。
いかに丸暗記であれ、受け身勉強であれ、その中で成果を出した生徒であれば、これまでに蓄積した脳の情報を、いかに応用するのかを教えることが可能です。
自分の努力不足を教育制度のせいにし、カナダに逃避する日本人高校生が必ず失敗するのはこのためです。
脳の中身が空っぽです。
日経新聞にはこうも書かれています。
ー授業中に「居眠りをする」生徒は63.1%と09年から17.9ポイント増えている。授業中に「ボーッとしている」生徒も60.6%で15.8ポイント増えた。ー
カナダの学校で居眠りは絶対タブーです。
教師に対するリスペクトの欠如とみなされるか、日常の生活態度の乱れとみなされるかは別として、重大な問題だとして、校長先生が乗り出して来ます。
自分の成績不良を日本の学校のせいにし、カナダに逃避して来た生徒はほとんど、この居眠りをやらかします。
日本で乱れていた生活態度が、いきなりカナダに来たとたんには治りませんからね。
とどめの記述がこれです。
ーICT(情報通信技術)活用の遅れも受け身の姿勢に影響している可能性がある。日本の生徒はインターネットで情報や資料を調べたり、学習ソフトなどを使って学ぶ生徒の割合が4カ国の中で最も低い。調査結果を分析した千葉敬愛短大の明石要一学長は「生徒の主体性を引き出すためにICT機器の力も借りる必要がある」と指摘する。ー
いわゆる情報通信技術というのは、「勉強していることを応用して考える」際に必要な道具です。
機会を生徒に与えて「はい!主体性を出して!」の滑稽さに気がつかない大学学長ですか。。
ITを使う率が低いのは「自分で考える」必要のない毎日だからですよね。
黒板写して、暗記するのに IT なんて全く不必要。
というわけで、何年経っても化石のように遅れている日本の教育。
しかし皮肉なことに、そこから逃げてくるだけの「カナダ留学」は絶対に失敗に終わりますよ。
日本の高校生のみなさん。
世界最高レベルのカナダの教育の仲間入をしたいなら、まずは文句を言わずに日本の中で自分の能力を最大限に出しておくこと。
それがカナダへの入り口だと思うこと。
そして、自分がその「入口まで来た!」と思ったら連絡してください。
最大限のサポートを準備しておきますから。
現在カナダ大学正式入学を前に、カナダの高校の高いレベルのコースで特訓を受けている日本人生徒がいます。
日本の名門高校をストレートAで卒業し、カナダの名門大学を目指す生徒です。
日本での「留学準備」も大いなる成果があったと思いますが、それよりも何よりも脳に蓄積されている知識が半端ないです。
カナダの授業、クリティカル・シンキングの渦の中「自分で考える」学習が始まったとたん、その知識が音を立てて脳の中を流れているのが実感出来ます。
素晴らしい能力が育つのを目撃している実感です。
日本で頑張った人!
カナダにいらっしゃい!!
このコラムの執筆専門家
- 大澤 眞知子
- (カナダ留学・クリティカルシンキング専門家)
- Super World Club 代表
カナダにいらっしゃい!
カナダ 在住。パンデミック後のNew Normal 留学をサポート。変わってしまった留学への強力な準備として UX English主催。[Essay Basics] [Critical Thinking] など。カナダから日本に向けての本格的オンライン留学準備レッスン・カナダクラブ運営。
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